お話はリベンジもの。中井貴一が最初佐々木蔵之介にだまされる。その後、二人の共通の敵、近藤正臣をだましてリベンジするために二人が組む。幻の利休の茶器を贋作して近藤正臣をだませるのかっていう流れ。
中井貴一と佐々木蔵之介、両方とも家族から呆れられて見放されてる。中井貴一は娘から恨まれてるし、佐々木蔵之介の奥さんの友近とか、出ていくときに佐々木蔵之介に俺がなにかしたか?なんで出ていくんだっていわれたときに、あんた今まで何してたん?っていって愛想をつかす。
まあ、よくある構造ですね。挫折した男が奮起して新たなミッションに取り組むことで、家族との絆を取り戻す的なやつ。映画ではおなじみの構造。
佐々木蔵之介が器を焼く。木下ほうかが覚え書きを偽造。坂田利夫が紙を担当。箱も偽造。まあ、覚書と箱は本物らしいんですけど、偽物にすりかえたったら、何度でもこのスキーム使えまっしゃろってことで三点セットを偽造です。
作品の価値ってなんなんだろって思いますね。定価なんてない。その物にまつわるストーリーや経緯がドラマチックであればそれに値段がつくみたいな。ものとしての価値というより、そのものに付随するイメージのほうに値段がつくみたいな。
そんな世界なのかな、骨董品って。茶碗があって、これ五千円です言われたら、そうかと思うし、利休の幻の一品なので1億円ですって言われても、まあそうなのかとも思うし。適正価格なんてないんだなあ。
騙し作戦は見事に成功。1億円を手にしたのだが、お金をもって子供たちが駆け落ちしてみたいな最後です。中井貴一と佐々木蔵之介が、まあいっか?って感じになって偽物とか騙しとかやめて、お皿作って売って、それでその日にうまいもんでも食べて暮らしたほうが幸せやな、アハハハみたいな。
物の価値に振り回される人生よりも、かもめみたいにその日を楽しく暮らそうよみたいなメッセージかな?
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