顔つきとか喋り方とかちょっと輩入ってる感じのイメージで読んでました。岡田准一は全然イメージ違うんだけど、格闘技やってて動けるからということでのキャスティングなんだろうね。
ファブルの日常のとぼけた雰囲気はあんまりうまくできてるとは思えなかったけど、アクションのほうはスピード感もありかっこよくてよかった。あれ本人がやってるらしいんだけど、マスクかぶってるから誰がやってるのかわからないのがおしい。
スタントマンがやっててもわかんないし、どうにか岡田准一本人がやってるのがわかるようにできないもんかな。まあ設定上マスクするから無理だよなあ。
岡田准一のキレのあるアクションが見所ですね。よかったのはそこかなあ。ちょっとどうかと思ったのが、狂犬キャラ多すぎじゃないか?柳楽優弥、福士蒼汰、向井理とか全員ちょっと頭のネジはずれてまーすみたいな演技してて、ちょっとげんなりした。
ファブルを追いかける二人組の殺し屋が出てくるんだけど、ああいうキャラクター造形はもうお腹いっぱいというか。いかにも俺たちイカれてますみたいな言動なんだよ。ゲーム感覚で人殺しやってますっていうキャラ。なんか冷めるなあ。
この二人だけでも狂犬お腹いっぱいなのに柳楽優弥も狂犬キャラです。いかにも危ないやつでっせ~みたいな演技。いや、演技はうまいです。すごい危ないやつなんだなっていうのがうまく演技できてます。
二人組にしろ柳楽優弥にしろ演技はうまくできてる。ファブルのとぼけた普通の感じと対比させるために他の殺し屋を狂犬にしてるんだろうけど、なんか違うような気がした。
なんか違うっていうのは、やっぱマンガのほうはアクションをかっこよくきめる系じゃなくて、殺し屋が日常に馴染もうとする滑稽さを描く方に重点をおいてるからだろうなあ。オフビートな日常系。殺し屋アクションは日常を際立たせるためにある。それを映画のほうはアクションのほうに力いれてる。
いや、ファブルが日常に溶け込もうと努力するおかしさはちゃんと描いているけど、そこはあんまりいい出来じゃないんすよ。やっぱアクションのほうがいい出来なんですよね。岡田准一は顔を出してる日常のシーンはあんまりよくなくて、顔をマスクで隠してるアクションシーンのほうがいい出来ってどうなんだろ、それって。
ファブルがちょっと普通の感覚の人とは違うリアクションをするっていう演技が、いかにも演技してますって感じであんまりうまくないんすよ。アクションはうまいけど、普通のときのとぼけた演技は下手っていうね。
その違いがあるから、マンガファンはあんまり楽しめないかも。映画だけ見る分には、普通のアクション映画として楽しめます。普通の人だと思ったら最強の殺し屋だった系映画としておもしろく見れるんじゃない。「イコライザー」とか好きならいけると思う。
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