揺れる地震というより、プレートが移動して地表が波打っていくみたいな地震なんすよ。だから一度に全部が揺れるっていう感じじゃなくて、あちこちで時間差で地面が波打って建物が倒壊していくみたいな感じで描かれてます。
それがなんか地震ってこうだっけ?ってちょっと違和感を感じたところだけど、まあ、映画は普通に面白かったです。ドウェイン・ジョンソンは救急隊員のヘリのパイロット。俺が絶対救うぜ!っていう凄腕です。だけど実は心に傷を負ってます。
娘が溺れ死んでるんです。娘を救えなかったという負い目から心を閉ざすことになり、家庭が冷めきって嫁と離婚です。まあでも、上の娘とは関係は良好で、嫁の新しい恋人の金持ち男とも普通に接しています。
下の子供が死んじゃったということが、それまで幸せだったドウェイン・ジョンソン家族に暗い影をさしたっていう設定。そこに前代未聞の大地震が発生。元嫁と娘をドウェイン・ジョンソンが救出に向かうっていう展開です。
家族を救えなかった主人公が、新たなる困難に面し、今度は家族を救って心の傷、家族の絆が修復されるっていうハリウッド映画によくあるやつです。定番をちゃんとおさえてるから、安心して見てられましたね。
地震による災害がすごいのよ。映像はCG丸出しって感じで、あまりリアルな感じではなかったけど、地獄絵図の中をドウェイン・ジョンソンたちがさまよってるって感じで、ちょと不思議なファンタジー空間みたいで、悪くなかったです。
まあね。それ絶対無理、助からないだろっていうシーンの連続だったけどね。元嫁さんを倒壊寸前のビルの屋上からヘリで救出するシーンとか、いや、それ絶対無理って思ったけど、嫁さんのすごい運動神経とドウェイン・ジョンソンの神がかったヘリコプター捌きで無事救助完了してた。
まあ、ロック様だから可能だろなっていう変な説得力はありますからね。違和感よりもドウェイン・ジョンソンならできそうっていう存在感が勝つ。けっこうハラハラするんだよなあ。主役たちだから娘のアレクサンドラ・ダダリオや嫁さんのカーラ・グギーノらは大丈夫なんだろって思いながら見てても迫力あったし、危うい感じがしたですね。
映像は迫力あるし、家族の再生を描くドラマもよかったしなんだけど、いまいちなところが一つありました。アレクサンドラ・ダダリオが青年とその弟の二人組と知り合って道連れになるんだけど、この二人のキャラクターが必要だったのかなって思ったね。
ヒューゴ・ジョンストーン=バートと弟のアート・パーキンソン。純朴で真面目青年と、ちょっとお調子者の弟っていう感じのキャラで、アレクサンドラ・ダダリオと出会ってすぐ打ち解けて、車に挟まれたアレクサンドラ・ダダリオを助けたことで地震道中を共にする。
その間、救助隊員の娘であるアレクサンドラ・ダダリオが知恵を駆使していろいろやって難所を攻略していくのにくらべヒューゴのほうは足を怪我してお荷物状態になります。なんでこのキャラ出てきたんだろ。アレクサンドラ・ダダリオ一人で行動だと画面がもたないから、無理やり賑やかしでくっつけたのかも。
ドウェイン・ジョンソンとカーラ・グギーノが二人で行動だから、アレクサンドラ・ダダリオのほうも誰かお供をつけないとなって感じなんでしょうか。
しかもなぜか恋仲になります。君はほんとにすごい人だというヒューゴ。え?ってきょとんとしたアレクサンドラ・ダダリオ。そしてなぜかそこで濃厚なキス。この状況でそんな展開になるのはなんか変だった。何このキスシーン?みたいな違和感が。
好きになる要素とか、キスになる流れとかなんかあったっけ?みたいな。まあ、車に潰されかけたところを逃げずに救ってくれたっていうのがあるから好きになることもありますかね。
ハリウッドの悪い癖がでましたかな。恋愛要素もいれておかないと、女性やティーンにうけないぞっていうマーケティングによるとくに重要でも必要でもない恋愛描写をねじこむやつ。これはほんとなくてもよかったですね。家族愛っていう話なので、余計だった。
DMM動画で「カリフォルニア・ダウン」を見る