ブリーズは盲目のおっさんが殺人鬼だったという話ですが、こっちは悪魔憑き。3姉妹キャッツアイが家宅侵入して金庫をあけたら金がない。どこに隠してるんだ、金がないとうちら殺されるんだと家主を脅して金をださせるんだけど、地下があやしいと行ってみたらベッドにしばりつけられた幼女がいた。
親に虐待されていると思ったチンピラキャッツアイは幼女を助け出そうとするんだけど、家主はやめろという。すぐにもとに戻せと。うだうだやってるうちに過去の罪の幻影を見せられたりおかしなことがおきて・・・みたいな。
エクソシストものとしては普通にできがいいです。少女に取り付いている悪魔が主人公たちの過去の思い出したくもない記憶を思い出させてあやつろうとする。金とりにきて金ないんだったらさっさと帰ったらいいのにって思うんだけど、主人公たちは子供のころに虐待されたトラウマがあるから、少女をほっとけないわけです。
自分に重ねあわせて見てるから、助けなきゃってなる。また主人公たちの事情っていうか家庭環境がものすごく訳ありで複雑なんすよ。近親相姦とかそういうの。神様の名のもとで虐待されていた主人公たち。
そこに悪魔がつけいる。まあ、エクソシストものの定番ですよねえ。虐待に見えたのは、実は自分たちの娘に悪魔がついて困って地下に監禁していたという事情だったのだ。そんでバチカンから司教がきて悪魔祓いの儀式になって、いろいろと苦労して成功。悪魔は去った、よかったよかったと思ったら、悪魔は司教にとりついていてまだ終わってなかったっていう、エクソシストものではよくあるパターンのエンディングです。
うーん、こういうパターンはエクソシストものの様式美なんだろうけど、なんかどうせそうなるんだろって思ってみてて、それでそうなっちゃうから意外性がなくてどうもつまらない感じがしちゃうなあ。
悪魔祓い映画としては定番の展開ではずさない感じで手堅いできなんすけど、今更こういうの見てもなあって感じがしちゃいました。なにかこの映画ならではの新機軸がほしかったですね。
まあ、強盗に入った家で悪魔祓いになるっていう組み合わせが新機軸といえばそうなんだけど。うーん、悪魔祓い映画はエンタメというより罪の意識は消そうとしても消えることがないというドラマを見せるものだから、新しい展開にしようがないのかな。変えちゃったら話が変わっちゃうし。悪魔祓いが成功して、そのまま悪魔がいなくなって幸せハッピーじゃあドラマとしてしまりがない。
やっぱり悪魔は退治したと思っても、いなくならずにいつもそこにいるぞっていう終わり方をするしかないですね。
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