まるでアーノルド・シュワルツェネッガー主演のような感じだけど、
主演はシュワちゃんではありません。
タラン・キラムが主演ですね。
監督もやってるんだ。
アーノルド・シュワルツェネッガーは最後に出てきて、
適当に好き勝手やっておいしいとこ持っていって終わるって感じです。
これシュワちゃんじゃないほうがよかったような気がした。
シュワルツェネッガーが出てるとこと
出てないところをくらべると
出てないシーンのほうがおもしろいんだよ。
殺し屋のタラン・キラムがNo.1の殺し屋であるシュワルツェネッガーを
殺して自分がナンバー1になろうとする話。
その暗殺の一部始終をカメラマンを雇って撮影しているっていう体裁なんすよ。
殺しの証拠を残すために撮影してるっていう体でね。
だからカメラに向かっていろいろと喋りかけるわけ。
シュワちゃん暗殺のために、仲間を募って
いろんな変な殺し屋を集めていくけどなんかうまくいかない。
そのドタバタをやるんすよ、前半、中盤と。
それがけっこうテンポよくてバカバカしくて楽しめるんすよ。
ほんとバカバカしい。
タラン・キラムたちが間抜けすぎて、
どうしてこんなボンクラ連中が伝説の殺し屋を殺して
自分たちが世界一になろうとなんか思うんだって、
前提からしてわけわかんなくておもしろい。
バカバカしさのバランスがいいんだよねえ。
ほどよいバカな感じなんすよ。
それが後半シュワちゃんが登場すると、
バカ度があがりすぎてしらけちゃうんだよなあ。
そこまでやったらバカもやりすぎバカだなっていうかね。
シュワルツェネッガーが嬉々として、
実は俺のほうが撮影してたんだよーんって種明かしするのが
ほんとバカバカしいというか陳腐というか。
変装とかしてノリノリでやってるシュワちゃんなんすけど、
いやー、やりすぎじゃないかってねえ。
バカバカしさの限界ギリギリで楽しめていたのが
シュワ登場によりメーター振り切ってしらけるとこまでいってしまった。
エンディングロールはシュワちゃんが歌うカントリー。
歌はもうこりごりだって言って終わってましたけど、
ギャグとしてもどうなんかなあっていうね。
やりすぎ感がすごくて笑いを通り越してる。
これがね、昔、ターミネーター1をやってたときの
無機質で何考えてるかよくわからないちょっと怖い感じのする時代の
シュワルツェネッガーがこういう役をやってたら、
ものすごい落差があって笑えたかもしれないけど、
今のシュワルツェネッガーはこれが普通に見えるぐらいの
楽しいおじさんっていうイメージになっちゃってるから
ギャグになってないんだよなあ。
役を逆にするべきだったんじゃないのかな。
シュワが狙う側で、タラン・キラムが狙われる側やって、
シュワちゃんが大真面目に失敗する。
これならコメディとして成立して笑えたかも。
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