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第91回アカデミー賞3部門受賞『グリーンブック(原題:GREEN BOOK)』【映画のネタバレ感想】



これは良かったですね。

最初に実話をもとにしたストーリーって出たから、

嫌な予感したんだけど、

予感は外れてちゃんと映画やってたので良かったです。

実話をもとにした映画って、

再現映像になっちゃってて、映画になってないのが多いじゃないですか。

事実をなぞるだけで、

誰の何を描きたかったのかまったくよくわからない

ただの再現映像になってるやつばっかりです。

映画になってないやつが多いので、

これもそうなのかなあってうっすら思ってたんすよ。

見る前にあらすじをぼんやり知ってたから、

これも再現ドラマみたいなやつになってんだろなって

想像してたから、そうじゃなかったので

いい方向に裏切られて、面白さが倍増したみたいな。

ちゃんと映画をやってた。

もうそこだけでもポイント高いですね。

人種差別を扱った映画なんすけど、

そこは舞台背景として使ってるだけで、

描きたいドラマはそこじゃないって気がしました。

人は誰しも世界との関わり方を自分なりに考えてる。

自分の身を守るために世界とどう向き合うかというのを

人それぞれやってるわけです。

ヴィゴ・モーテンセンはイタリア系の白人で、

子供のころから口先で困難を乗り越える生き方をしてきた。

彼にとっての世界との向き合い方、生き残り方がそうだった。

調子のいいこと言ったり、おえらいさんに恩を売るために

一芝居うったりとかね。

ほら話と腕っぷしの強さで世界と向き合うのがヴィゴ・モーテンセン。

一方、ピアニストのマハーシャラ・アリはお高く止まってるというかさ、

一段高い玉座にすわって世界と距離をとって生きてきたっていうかね。

ルールを破ることを極度に嫌い、自分自身を強く律するような態度で

世界とかかわってきた男です。

ピアノの天才で、学位をたくさんもってるインテリ。

黒人社会になじむこともできず、

かといって白人社会ではピアノを弾いているときは、

優れた芸術家として称賛されもてなされるが、

いったんそこから離れた日常では普通に差別される存在であるというね。

ゲイでもあるので、家庭を築くこともできない。

どこにも属せない、居場所のない孤独感の中で生きてる男なのです。

そういう生きている世界も世界との向き合い方も違う二人の男が

車であちこち回っていろいろあるうちに

お互いを認め、友になっていくというのを描いたドラマ。

そこを見せてくれる映画です。

人種差別の描写はたくさんでてくるんだけど、

そこがメインではないから

ちゃんと映画やってるなあって思ったわけです。

最後の締め方がよかったなあ。

やっぱクリスマスにはこういうちょっとした奇跡っていうかな、

いい気持ちになるようなことが起きてほしいじゃないすか。

実際、ああいうことがあったら、

いきなり歓迎ムードにはならないと思うけど、

そこは映画なんだから、これでよかったなあって思うわけで。

質屋かなんかのおっさんがクリスマスパーティーに来たのを

おいおい社交辞令で誘っただけなのに

ほんとに来やがったよって笑ってたシーンが手前にあるんだけど、

あれもなかなか粋な演出ですね。

なんか社交辞令とか挨拶とかで、

またこんどなんかしましょうよとか、いつでも遊びに来てよとか

連絡してよとかいうけど、実際にそうすることってなかったりするじゃないですか。

でも、そういう社交辞令やただのお愛想で言ったことから

始まってかけがえのない関係が築かれていくんじゃないのかなみたいなね。

兄と疎遠で連絡してないというマハーシャラ・アリに、

ヴィゴ・モーテンセンが自分から先にやっちまうのがいいんだよっていうシーンも

ほんとそういうもんだなあってね。

生きている世界が違う、見てきた世界も違う人間同士が

なにか通じようと思ったら

大それた大事じゃなくて、日常のそういう何気ないやりとりから

踏み出していくしかないんだなっていうね。

何事もそういう日常の些細な一歩から

変化は始まるのかもしれないですね。

そんな感じで二人の男の友情ドラマとしてはよかったわけですが、

人種差別問題の映画として見たら

批判もあるだろうなっていうのもなんかわかります。

黒人の悩みや苦しみにたいして、

理解を示す心優しい白人みたいなね。

立場が上だと思ってるやつが

下に見てるやつに歩み寄ったのが偉い的な話に見えてしまうっていう

お怒りもわかるような気がします。

白人側をいい気持ちにさせてるだけじゃないかっていうね。

まあ、でも映画に何もかも公平で公正で偏りのないものを

求めるのもどうかと思うんすよねえ。

なんかスパイク・リーとかめちゃくちゃ怒ってたみたいですけども、

ピーター・ファレリー監督のほうが一枚上手だと思いますね、映画監督としては。

これまで障害や体形コンプとか差別の対象となるような人物を

主役にしてコメディ映画を作ってきたピーター・ファレリー監督は

ただ現実をハードに重々しく取り扱って

描くのが映画じゃないというのがわかってる。

現実のハードさを物語として形にする。

それが映画だっていうね。


DMM.comで「グリーンブック」を見る



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