それに若いっすね。
鶴田浩二の弟という役で出てくるんだけど、
年齢はまだ十代後半か二十代前半ぐらい設定なのか、
ものすごい若々しいフレッシュな感じなんすよ。
歯が真っ白で目に眩しい~。
千葉真一といえば空手系の映画で
濃いキャラやってるイメージしかないから、
こういう若いフレッシュな役もやってたんだなって
意外に感じますね。
昔の映画見ると、自分の知ってるイメージとは違う
俳優の姿が見れておもしろかったりしますね。
梅宮辰夫も出演してるんだけど、
スラッとしたハンサムガイな辰兄でこれまた意外だ。
恰幅がいい感じの中年になって
料理とか釣りとかやってるイメージしかないから、
こういうほっそりした優男時代の梅宮辰夫を見ると
人に歴史あるなあってしみじみしちゃうね。
まあ、主役は鶴田浩二です。
鶴田浩二さんは意外と、どの時代の映画見ても
大きく印象がかわることないですね。
やっぱ主演スターはひとつのイメージを壊さないように
変わらないようにイメージをコントロールしてるのかな。
中身はヤクザの壊滅を狙う警察に依頼されて
元ヤクザの鶴田浩二が復帰して丹波哲郎の組を
潰そうとして抗争がおきるお話。
ヤクザ、暴力団のことを映画ではギャングといってます。
東映ギャング映画っていうジャンルがありますよね。
ちょっとスタイリッシュなムードで作られたやつ。
洋風なムードっていうかな。
スーツにハットをびしっときめて、
アメ車をころがすヤクザが出てくる。
見た目が洋風なだけで、内容はヤクザの組の抗争を描いた
昔ながらの任侠ものだったりするんだけど、
この映画は内容もなんか洋風でした。
泥臭い人情のからむ日本的湿っぽさがあまりない。
社会悪のヤクザを潰す作戦を実行していくのを見せていく、
ドライな物語に感じましたね。
まあ、それぞれ事情は湿っぽいんすけどね。
刑事の加藤嘉が元ヤクザで足を洗って運送屋やってる鶴田浩二に
丹波哲郎の組をつぶす秘密作戦を遂行する依頼をする。
いったんは断るんだけど、運送屋にヤクザの嫌がらせがあって
自分がカタギになったとしても、
ギャングがいる限り平穏に暮らせないと心底わかった鶴田浩二は
引き受けることにします。
嫁の佐久間良子とのまっとうな生活を守るためにヤクザに復帰。
まあ、それで仲間をあつめて組をたちあげる。
メンバーは車の窃盗が得意の運転手、
熱血で射撃の腕がいい刑事、
金庫破りはおまかせのいかさま師、
もとチャンピオンのバー店主、
兄のかたきと鶴田を狙うが意気投合した梅宮辰夫などなど。
派手にぶちあげて丹波哲郎の組の縄張りをあらして
丹波哲郎の資金源がどこにあるのかを探ります。
まあ、このあたりの展開がいまいちおもしろみがないっていうか、
色っぽいエピソードもないし、これといってスリルもサスペンスもない。
丹波組の資金源が密造酒だったというのがわかって
佐久間良子が人質になって、
千葉真一が殺されてとか、
怒涛の展開なんですけど、どうなんだろなあ。
最後、鶴田浩二が、この作戦をやって意味があったのだろうか、
得たものより失ったもののほうが大きかったと言ってましたが、
たしかにそうだね。
チンピラ同士が潰し合ってくれて警察は万々歳だけど、
刑事も死んじゃったからなあ。
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