これが名も無いドラゴンボールでもなんでもないドラゴンナントカっていう映画だったら、ただのB級アクションで片付けられてるんじゃないのかな。むしろなんか変で楽しい映画としてカルト人気でたりしたかも。
ドラゴンボールって長いシリーズで話がいろいろとあるけど、この映画でやってるのはピッコロ大魔王のところでした。でも主人公の孫悟空は子供の悟空じゃなくて高校生ぐらいなんすよ。それで学校行ってパリピたちにいじめられるとかやってる。
学園モノみたいなノリですね。イメージとしては悟飯が学校行ってサタンの娘といろいろやってるのを実写化してるみたいでした。ビーデルみたいなチチも出てきてたし。ピッコロ大魔王編とグレートサイヤマン編がごちゃごちゃみたいな。まあ、子役を主役にしちゃうとカンフーくんになっちゃうからティーンの設定にしたのかな?
あとはなんだ、ブルマとかヤムチャとか亀仙人とかも一応出てきてた。なんとチョウ・ユンファが亀仙人なんだなあ。チチはチチというよりビーデルでした。あと田村英里子も出演してたんだ。懐かしー。田村英里子といえばグラビアアイドルのイメージなんだけど、ハリウッドで活動する女優になるとは思いもしなかったですね。
あとはなんだろ、気になったのはかめはめ波が心臓マッサージでしかなくてしょぼいのが残念。残念といえば戦いの描写が煮え切らないのも残念ですね。ドラゴンボールとえいば格闘描写が盛り上がるのがいいところなのに、この映画の戦闘シーンは盛り上がらない。
ピッコロとの決着シーンも、あれ?終わった?みたいな感じでしらーっと終わる。ドラゴンボールで龍を呼び出して願いを叶えるシーンもいまいち迫力に欠けるんすよ。そこが残念ですよねえ。監督の演出力がいまいちってことなんだろう。
見たい映像を見せてくれないのが残念。ドラゴンボールといえばかめはめ波~って手から気の玉がビョーンってビームみたいに出る映像とか、体がオーラに包まれて舞空術で空を飛ぶとか、そういうのを実写で見たいわけじゃないですか。
なのにそういう映像がまったくない。それが残念すぎたなあ。今のアメコミ映画を見ればわかるとおり、そういう映像は作れるはずなのに、この映画にはそういう映像がない。予算の問題なのかなあ。
うーん、連載漫画を映画にするって難しいですね。長期連載のいろんなところから設定をいろいろと持ってきてつなぎ合わせて2時間にするっていうやり方はあんまりうまくいかないような気がします。無理にまとめようとしちゃって、歪なだけのものになっちゃう。
キャラクターの設定説明から冒険の目的説明、敵の説明、仲間がどうしたこうしたみたいなのをやっていくとそれだけで時間くっちゃって終わっちゃう。
読者の反響具合でどうとでも展開が変化していく連載漫画を2時間そこらにまとめようとするのはもともと無理な話なんだから、割り切って1エピソードだけをとりあげてそこだけやるとか無理なんかな。
ピッコロ大魔王とのバトルのところだけとか、ベジータ戦だけとか、バトルのとこだけやるとかじゃあダメなのかなあ。ほんと難しいですね。漫画の実写映画化といえばビッグニュースが飛び込んできてますね。
聖闘士星矢がハリウッドで実写映画化。「ナイツ・オブ・ゾディアック」っていう題名で主演は新田真剣佑。これはどうなるんだろ。予告映像みたいなのを見たら、なんか原作とはあんまり関係ない映画独自のストーリーっぽかった。
それと気になったのは、色味がちょっと暗かった。明るい色使いするとコスプレっぽくなっちゃうから、ダークトーンにしてるのかもしれないけど、聖闘士星矢のクロスのかっこよさはあんまなかったなあ。
今まで日本の漫画原作の映画でうまくいったものってほとんどないですよね。「北斗の拳」とかけっこうきついものが多い。聖闘士星矢がどうなるか。期待だね。