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『人魚の眠る家』【映画のあらすじとネタバレ感想】


難病感動ストーリーで始まってそのままいくかと思いきや中盤ホラーになり最後は感動ストーリーに戻って終わったみたいな。なんか鑑賞後の感覚としては、怖いっていうのが強く残ったなあ。感動より恐怖が勝ってしまった。

脳死した娘の体に電気流して、ほら生きてるみたいねってやってる篠原涼子が怖すぎる。溺れて脳死して意識はないけど心臓は動いている状態になった娘。そこで脳死判定をして死を受け入れるのかどうかという分かれ道があるのだが、まだ娘は生きていると在宅看護することになります。

離婚することになってる西島秀俊は会社社長。障害をおった人の生活支援をする医療技術開発の会社をやってる。社員の研究者である坂口健太郎が実験中の技術を娘に使うことを思いつく。電気的な刺激を与えることによって、患者の体を動かすという技術です。

脳死なので娘に意識はないので娘自らが体を動かそうとするわけじゃない。外部から電気的な刺激を与えてそれが脊髄の神経を刺激して腕が動いたり、足が動いたりするっていう技術。体を動かすことで筋肉も鍛えられて代謝もあがるからいいってことで続けるんだけど、西島秀俊はだんだんこれは違うと思うようになる。

自分で思いついて、篠原涼子を励ます気持ちもあって始めたことなんだけど、こんなことしても娘はよくならないし、これでは人形ではないかとだんだん疑問に思ってくるわけ。これが中盤。西島秀俊はもうやめようというんだけど、坂口健太郎はいや意義のあることだとマッドサイエンティスト化してやめようとしない。

彼女の川栄李奈にもオラついた態度をとるようになってしまう。坂口健太郎の態度の変わりようが怖いなあ。最初はもじもじしてる理系男子みたいな感じなのに、篠原涼子の娘の実験に夢中になっていってこの技術は意味のあることなんだと固執し始める。

篠原涼子も娘を生きているかのように扱い、それを周囲にも認めさせようと娘をあちこち連れ回すようになる。完全に中盤はホラーテイストです。篠原涼子の言動についていけない西島秀俊、松坂慶子、山口紗弥加、息子たち。

やっぱり娘はあの溺れた日に死んでいたんだと、篠原涼子以外は思ってる。時間を経てそれを受け入れようという気持ちにみながなってるんだけど、篠原涼子はそれを受け入れられないってわけです。

それでもう大騒ぎ。包丁振り回して大騒ぎ。娘に包丁つきつけて、自分で警察に電話して警官を呼びつける。ここでわたしが娘を刺したらどうなるんです?娘がもう脳死で死んでいるとしたなら、刺しても罪にならないのでは?

罪になるのなら娘は生きているということになるのでは?娘が生きているとなって罪に問われるのなら本望だと、もうやけくそな理論をふりまわします。いやー、もうこれはホラーとしか言いようがない。

最後はなんか感動!みたいな感じでまとめられていたが、そんなことではホラーテイストを打ち消せない。死を受け入れるというのは、なかなか難しいなあっていうね。なんかもうほんと怖いというかなんというか。

なんだこれは……みたいな。とまどい。それだけ人の死というものが、残されたものがどう捉えて納得すればいいのかわからない大きな問題だということですね。


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