連続殺人犯、刑事、事件に巻き込まれる普通の人。こんな感じの登場人物たちがでてきて連続殺人がおきて最後対決してっていう。うーん、とくに新味はないですね。いたってよくある事件ものサスペンスって感じでした。
菅田将暉が画力はあるけどキャラクター造形がいまいちな漫画家役。小栗旬が刑事。Fukaseが殺人犯。菅田将暉がFukaseの犯行を目撃。Fukaseをモデルにしたマンガを描いたら大ヒット。殺人犯のキャラクターがリアルっていう評判で大人気連載マンガになる。
それでマンガ描いてたら、マンガに描いたことと同じことが実際に起きる。Fukaseが菅田将暉の前にあらわれて実際に接触してくる。それであせった菅田将暉は、犯人を目撃したことを黙ってた罪悪感もあって小栗旬に相談。マンガも休載。
それでことは収まらない。警察はFukaseをなかなか捕まえられない。小栗旬が殺されたりとかFukaseの犯行はエスカレート。それでどうなるかって感じです。
出だしはけっこうおもしろいんすよ。こういうのって最初おもしろいんですよね。どうなるかの期待が大きいから。スタートダッシュはいい。でもだんだん失速していきます。犯人がどういうやつかわかってくると、謎めいた魅力がなくなっていくし。
なんだろな、こういう連続殺人サスペンスで満足感が得られる終わり方の作品ってそうないんすよねえ。「羊たちの沈黙」と「セブン」ぐらいですかねえ。
ミュージシャンのFukaseが演技するということが話題のひとつらしいんすけど、けっこうよかったですよ。最初は。なんかニヤついてるというか、ナヨナヨしてる感じが底知れない不気味さがあってさ。
菅田将暉もよかったですね。真面目な人だから悪人がうまく描けなくて悩むっていう役なんだけど、どうなんだろって感じしたけどね。絵はうまいけどキャラクターがうまく描けないから漫画家やめるっていうとこまでいってたけど、善人を描いたマンガを描けばいいんじゃないのかとか思ったけどね。
まあそれで菅田将暉はFukaseという参考にできる悪人を手に入れる。Fukaseの犯行を目撃した衝撃の記憶をもとにどんどん描いていく。やっぱ創作する人にとって元になるモデルって重要なんだなあ。
それでFukaseもぼくをモデルにおもしろいもの描いてくれてうれしいって感じでまた犯行を重ねていく。モデルと作家の関係。それが最後で逆転する。作家がモデルをあやつって捕まえようとする。
まあ、なんていうかそのへんの攻防みたいなのがもっとたくさん描かれていたら興味が薄れず最後までいけたのかもしれないなあ。