ほんとなんなのかよくわからない。舞台演劇っぽいですね。人気劇団が上演してるカルト的作品みたいなムードがあります。出演者もなんかそんな感じする人たちだし。
黒沢清監督がでてきたり、阿部寛がでてきたりしてなんか得した気分です。
主役は中村愛美。娘が誘拐されたと騒ぐが夫の阿部サダヲは娘なんかいないと刑事たちに言う。突然占い師が出てきてお告げに従ってタクシーにのってある家までいく。ここに娘がいると思った中村愛美は、ちょうど選挙活動をやっていた女を襲い選挙活動員を装って家に上がり込む。
みたいなよくわからない展開が続きます。話がつながっているようでつながっていないようで、なんかほんと奇妙でした。阿部寛は黒服着てFBIとか言ってたけど、なんなのかよくわからない。
宇宙人にやられて混血を身ごもったとかなんとかいう展開もあるんだけど、よくわかりません。収容所みたいなところに入れられるんだけど、そこで暴動になって囚人にカンフーの使い手がいて、これまたカンフーの使い手の看守とトンファーと三節棍で華麗に戦うカンフーアクションのシーンがあったりするのです。
このカンフーがけっこういいテンポでおもしろいんですけど、なんでここで詠春拳バトルが?っていうね。そういうはぐらかしっていうんですかね。見てる観客に、次なにがでてくるのか、どうなるのかを予感させないように作ってる感じです。
テンポよく進んでいくので、よくわからなくてもそれなりに楽しく見れたなあ。まあ、こういうの嫌いな人には全然ダメかもしれないけども、なんかね、けっこう見れた。全然おもしろくはないんだけど……。
やっぱりテンポって重要なんだなあ、映画って。映画は編集であるっていう名言もあるぐらいだから、どの映像をどの映像のあとにどのくらいの長さで流すのかっていう、編集のよしあしが、映画の良し悪しを決める大きな要素になっている。
編集がうまくいけば、内容はさほどでも、一応形にはなってしまうというのが映画なのかもしれない。
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