話がややこしくてよくわからなかった。どういう話なのかは、他の四谷怪談の映画を見てしっているのに、この映画を見てると、なにがどうなっているのか、誰と誰がどういう関係なのかが、全然よくわからないんすよ。
話の交通整理がうまくできてない感じがします。映像で誰が誰で、どういう関係でみたいなのをわかりやすくできてない。
話がよく見えない。
だからあんまりおもしろくなかったです。
若山富三郎の伊右衛門は悪人というよりくたびれたおじさんって感じ。作為的に悪事をやるという面があまり強くないです。まあ、辻斬り強盗して稼いでるので悪人ですけどね。
商人の娘との出会いは偶然ですし、極悪人度が低いっていうかなあ。悪の魅力に欠けるイエモンでした。
まあ、後半たんたんと悪いことするので、怖い感じはしたけどね。悪人というよりサイコパスっぽい。
計画性がなくて、その場しのぎでだいそれたことをする。こりゃサイコパスそのものです。なんだ、伊右衛門が元祖サイコパスだったんだ。
金がないなら辻斬り強盗すればいい。お岩が用済みならちょうど薬と称した毒が手に入ったから毒を盛ればいい。ちょうどいいやつがいるから、間男に仕立てて心中に見せかければいい。
渡りに船。すべてが無計画で、そのばその場の軽い思いつきで、生死にかかわる大事を実行する。そこになんの躊躇も葛藤もありません。
こんな昔の創作物のなかにすでにサイコパスがいるなんて、サイコパスは現代病でもなんでもなく太古の昔からいたんだなあ。
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