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『テオレマ(原題:Teorema)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


イミフー。これは難しかったです。監督がピエル・パオロ・パゾリーニなので、よくわからないんだろうなって思って見始めたんだけど、思ったとおり難しかったです。何がおきてるのかよくわからない描き方をするんだよなあ。

あらすじを読んで、ああそういうことねと補完しながら見ないと、いきなり映画を見てもちょっとよくわからない感じというかなんというか。

普通さ、映画って観客にわかるように順序立ててやるじゃないですか。説明的なセリフや映像で、人間関係とか設定がわかるように始めてくれるじゃないですか。

そういう今の至れり尽くせりの映画に慣れていると、こういう昔のアート映画の不親切さに面食らっちゃうね。

この映画は優しくない。いきなり始まってる。いつ始まったのかよくわからないし、ろくな説明もなくどんどん進んでいく。

え?どういうことだ?みたいな変なことが気づいたときにはおっぱじまってる。

謎の青年が、たしかに謎なんだけど、いきなりなぜか金持ち家族の家にいる。なぜなのか、何者なのか、ぜんぜん説明ありません。

その青年にまずお手伝いが夢中というかなんというか魅了される描写が始まる。

まるで青年が救世主キリストかのようにお手伝いは感じているようで恍惚状態。聖なる存在にふれて涙を流して打ち震えるみたいな状態になってます。

どうぞと自分でスカートたくしあげてみたりして、どしたん?みたいな。

息子は絵かなんか描いてるんかな。フランシス・ベイコンの画集を青年と一緒に見たり、影響されていく。

奥さんもなんかおかしくなる。ジョギングしてる青年を見てるうちに、なぜか自分も服を脱ぎ捨て裸になってみたいな。わけがわからない。

娘も青年に心酔。今までの人生は無駄だった、あなたといることでそれがわかった、あなたがすべてだとのめりこむ。

主人は病気の床にふせっていて、青年が足を肩にかついでもちあげてやって、楽になったというシーンがあるけど、あれはなんなんだろう。

寝たきりだと血行が悪くなって足が浮腫むから、ときどき足をあげてあげるといいって聞くけど、無言でたんたんと青年がやるから、なんかすごく不気味です。

謎の青年の前で、おかしなことをやり始めるブルジョア一家の人びと。神秘的な存在にふれた人間が正気を失うみたいな感じなのかなあ。

性的な興奮と神聖な興奮をもたらす謎の青年。全員、関係をもってる。男も女も彼と寝てる。見た感じは、特別イケメンというわけでもなく人間離れした風でもなくです。

なんかすごくわかりにくいんだよなあ。

そして青年は出発するときが来たとかで、家を出ていく。お名残惜しい、あなたがすべてだというブルジョア一家のめんめん。

青年が去ったあと、一家の人たちはそれぞれ行動をおこす。お手伝いさんは家を出て道端で佇み即身仏化。皮膚病の子供を癒やしたり、草を食べたり、空中浮遊したり、最後は埋まって涙。わけがわからない。

イエス・キリストの弟子がイエスのありがたい力にふれたことで、自身も奇跡をおこす聖人になったみたいな。

息子は絵に小便。既存の芸術の権威を否定し、オリジナルな技法でオリジナルな絵を描く。奥さんは若い男あさりをする。娘は手を握りしめて硬直して廃人に。

主人は駅でこれまた服を脱いで裸になると、なぜか荒野に場所がかわってて、そこで雄叫びを上げる。そこで映画はおしまいです。

難しい。

こういう芸術映画って難しいですよね。これはもっとわかりやすく作ろうと思ったら作れるはずだと思うんだけど、わざと難しく作ってるってことなのかなあ。

それとも監督はこれでわかるだろって思って作っているのか。

あらすじや解説を読んで、ああ、あの人ってそういうことだったのかってなんとなくわかる。映画だけ見ても、誰がどういう設定なのかよくわかりません。

インテリはこういう断片的な映像、中抜きされた描写で、ちゃんとわかるもんなのかな。

まあでもこういうのもたまには見てみるもんだなって思います。昔はこういう難しい映画もあったなあっていう懐かしさを感じるために。

あれがこうで、それがああでと裏読みとかはあまりしようと思わない。謎の青年は神か悪魔か天使か。

キリスト教のなにかをなぞらえたお話なのか。工場と労働者と資本家の話を物語にしているのか。よくわからない。



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