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『リコリス・ピザ(原題:Licorice Pizza)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


これはダメだった。中年太りのトッチャン坊やと地獄のミサワ女の恋愛ストーリー。これさあ、もし邦画で日本の映画監督が撮った作品だったら、クソミソにボロカスにけなされると思うけど、あのポール・トーマス・アンダーソンが監督だから、さすがPTAだ!エモい!とか、すごくいい!とか言ってるだけのような。

なんか映画マニアは絶賛、映画見ない人にとっては何がいいのかさっぱりっていう類の映画っぽい。70年代を舞台に15歳の男と25歳の女がお互いいいと思ってるけど、素直にくっつかずに右往左往する話。なんかこういうの今いらないって思っちゃったなあ。

なんかよくわからないけど、有名な年取った映画監督が自分の子供時代を懐かしむような映画をやたら作ってませんかね?この映画もそれなのかな。有名監督の思い出語り映画。

なんだなんだ、映画監督は老齢になると、自分の子供時代のことを映画にしたくなる病でもあるのかな?

70年代の再現映像映画っていうだけでもうげんなりする。またかって。しかもキラキラとした良い面だけをすくいとった再現なので白々しいし。

最初のシーンからしてもう嫌になった。学校で学生証かなんかの写真をとるシーンで、15歳の男が写真屋のアシスタントで手伝いにきてる25歳の女をナンパする。

男は子役やってて、自信満々なトッチャン坊や。ニヤニヤ余裕たっぷりな様子で初対面で名前も知らない女を自信満々にくどく。中年オヤジか?女のほうは年の差がありすぎると相手にしなさ風なんだけど、実はがっつり興味あって、食事の誘いにのる。

なにこの中年オヤジと中年おばさんの小粋な大人のやりとりはって。若さが微塵もない。この主演二人の見た目が、あんまり好きになれないので、話に入れないっていうのもあったかな。

ポップミュージックがガンガンにBGMでかかってます。この映画、当時のヒットソングなのか、曲がBGMでいろんシーンでかかるんだけど、どれも映像とぴったりこない。うるさいだけで、映像の邪魔してました。

いやー、曲の歌詞とか歌ってる歌手とかの情報を調べたら、意味があるのかもしれないけど、知らないとただうるさいだけ。

やたら走る。走るシーンがあるけど、そこでなにか感情的に盛り上がってぐっとくるというわけでもない。若い人が走るとなんか青春っぽいっていうだけで走ってるような。

ポップミュージックかけて、俳優走らせて、これ邦画だったら、やっぱりボコボコにけなされてると思う。だけど、ポール・トーマス・アンダーソンがやると、あら不思議、さすがはPTAってことになっちゃう。

なんなんだろうね。邦画でなんだかよくわからない監督がやったら、ボコボコなのに、有名監督がやったら、これはこういう意味があって、これには裏にこういうストーリーがあってとか、深読みされて、深みがあることのように語られる。

トッチャン坊やは子役から先へはすすめなくなる。演技力ゼロだし、子役としてはでかすぎるし、有力者のおばさんを怒らせてしまったので。じゃあ何やるかって、ウォーターベッドの販売を始める。これが大ヒット。ラジオ番組で宣伝して通販やって、実店舗まで持つ。

彼女と一緒にビジネスやってんすけど、二人は付き合ってはいない。お互い別の相手といちゃついてるのを見て嫉妬しあうみたいな関係。

彼女が女優やりたいっていうから、エージェントを紹介して面接に行く。なんか彼女が変におめかししてるのが笑える。乗馬はできるか、スポーツはなにができるか、外国語はしゃべれるかっていう質問にすべてイエスと答える。

それでヌードになれるかっていう質問にもイエスって答えるんだけど、トッチャン坊やはダメだって不機嫌になる。

ぼくにおっぱい見せてくれないのに、映画で全世界に見せるのかって怒る。なんだこりゃ?別に付き合ってるわけではなかったんだっけ?どうだっけ?よくわかんないけど、ブチギレた彼女が、じゃあ見せてやるよって服ぬいで見せてくれて、

さわってもいい?って、調子のんなって帰っていく。変な関係。うーん、あまりおっぱい見たいとも思わないような彼女なんだよなあ。

でも、なぜか映画の中では、彼女の顔見て、お!こいつは上玉だって言いよってくる男がいっぱい出てくる。そんなわかりやすい美人じゃないような気がするんだが。どちらかというと個性的で、万人受けはしなさそうな外見してると思ったけど。なんか違和感を感じた。

オイルショックがおきてガソリン不足、化学製品が大打撃でウォーターベッドもダメかってなってくる。彼女は市長選候補だっけ?の選挙事務所でボランティアとして働き始めます。

主人公もPR映像作りとかで手伝って、そのときにピンボールが合法化するという情報を得て、ピンボールのお店をすることになります。

市長候補がちょっといいなって思ってた彼女だが、市長候補はゲイだとわかる。やっぱりわたしにはトッチャン坊やしかいない。トッチャン坊やのほうも、ぼくには彼女しかいないって、走って合流。

ピンボール店で、高らかに彼女はぼくの伴侶になる人だと宣言する男。それをバカなことするわねとまんざらでもない彼女。おしまい。

そんな感じだったかな?

いやー、もうかんべんしてくれって感じだった全編。主演の二人に魅力を感じないから、見てても入り込めないんすよねえ。年の差も別に重要な設定でもないし。年の差を使ってなんかドラマあるのかなって思ったらないし。

映像はいいんですよ。光の加減がすごい。美しい映像で見応えがあります。

あと後半に、ショーン・ペンとかブラッドリー・クーパーとか出てくるんだけど、意味ないというか、いらんでしょみたいな役とシーンで退屈だったし。なんなんだろ、尺稼ぎかな?

実在の人物をモデルにしてるって言われても、だから何?っていうね。

おもしろいこといろいろ起きてる。近所で事件がおきて容疑者と服装風体が似てるっていうだけで、いきなり警官が大勢やってきて問答無用で連行される主人公とかさ。

トラックガス欠になって、必死こいてすごテクで運転する彼女とかさ。おもしろいんだけど、主役の二人に魅力を感じないので、おもしろく見れないんすよ。

やっぱダメだ。有名監督が年取ってから作る作品はイマイチだ。もっと若い監督の今の作品を見ることに時間を使ったほうがいい。

70年代の空気が好きなら70年代の映画を見ればいい。タランティーノやポール・トーマス・アンダーソンのなんちゃって昔映画なんか見る必要ない。



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