ドラフトで頭がいっぱいだって言いつつ、ジェニファー・ガーナーの妊娠のことで頭がいっぱいなケヴィン・コスナー。仕事場で何やってんの?って呆れる。なんかこういうだらしない女たらしみたいなイメージがケヴィン・コスナーにはぴったりくる。
かっこいい役とかヒーローみたいな役やってても、どっか甘ったるいというか、女のことしか考えてないみたいな役多くないすかね。
イケメンヒーローなのに、女のことしか考えてねえなって呆れて親近感を感じちゃうのがケヴィン・コスナーの魅力だなあ。
お話はアメフトのドラフトの話です。アメリカではNFLが一番人気のスポーツみたいですね。アメリカンフットボールとバスケットボールがダントツ人気で、野球がその下みたいな感じって聞いたけど。
ケヴィン・コスナーはGM。父親は伝説の名監督でケヴィン・コスナーも名選手だったらしいです。そんでチームは低迷中。QBが怪我で調子悪くていまいちな成績で、今回のドラフトでいい選手をとってチームを立て直すのが必要になっている。
まあ、追い込まれてるわけですね。ここで下手なドラフトやって戦力補強に失敗すればチームはガタガタで未来はない。
ドラフトでとりたい選手はみんな違う。ケヴィン・コスナーは守備のLBの選手をとりたい。監督はRBだっけ攻撃の走れる選手がほしい、オーナーは人気一番のQBをとりたい。
ケヴィン・コスナーはチーム全体のバランスのことを考えて、監督は自分の戦術にあう選手をのぞみ、オーナーは人気者がチームにきて話題になることをのぞんでいる。
みんなには関係を隠している同僚のジェニファー・ガーナーとの関係をどうするのか、彼女が妊娠したことをどうするのか、ドラフトでどう立ち回るのか、いっぱいいっぱいになってるケヴィン・コスナー。
前半は、ケヴィン・コスナーがプレッシャーに負けて下手なことやってドツボにハマっていってるように見えます。
人気者QBをとるために、3年分だっけかの1巡目指名権とかいろいろな権利を引き換えにさしだす。でもQBはすでにいるし、怪我からの回復もしててコンディションは最高になってるから新しいQBとってどうすんだって監督は反対する。
ドラフトの制度がどんなんだか知らないからよくわからないんだけど、チーム間で交渉してあの権利とあの選手でトレードどうだみたいなやりとりをするのは自由みたいです。
そのへんの駆け引きがGMの腕の見せ所になってる。ケヴィン・コスナーは追い詰められてるから、みんなが納得する、今一番人気のQBをとるという道を妥協して選んでしまう。
チームの戦力を考えればいらないし、別の選手がほしいのに、プレッシャーに負けたんだなって感じに見える。
それが中盤から、実はケヴィン・コスナーは最初から自分が思う選手を指名することに決めていたのがわかって、どうにか有利にドラフトをすすめようともがいていたというのがわかります。
ただのダメダメGMかと思いきや、そうじゃなかったのがわかる。一人で戦っていたのだ。
人気者QBの人間性がクソなのもわかってて、LBのやつの人間性が信頼できるのもわかってて、あとは周囲からの圧力の中で、自分の信念を貫けるかどうかの勝負。
人気者とったら、誰も文句は言わない。しかし、別のことやってうまくいかなかったら、非難轟々、責任問題になってくる。
日和って責任とらずにすむ道をいくのか、やりたいようにやるのか。
細かいことは全然わかりませんが、うまく交渉してうまくトレードして、最終的には最初からとりたかった選手を獲得できて、監督もほしかった選手もとれて、さらにチーム補強になる選手も獲得。
未来の権利も大半をとりもどして、ドラフトは大成功におわる。
人気者QBをとらなかったことで、お怒りだったオーナーも最終的に大幅にオトクな結果になってニッコリって感じです。
ドラフト結果がよければ、すべてよし。
ケヴィン・コスナーは監督、オーナー、選手たちからの信頼を勝ち取り、父親との関係でギクシャクしてた母親との関係も良好になり、
ジェニファー・ガーナーとも仲直りしてすべてまるくおさまって気持ちの良いエンディングをむかえる。
仕事がうまくいけば、ほかもすべてうまくいく。そんなことあるか~って感じだけどね。男は仕事さえうまくやってりゃ、それで人生うまくいくんだみたいな、古臭いドラマにも見えたなあ。
まあ、スポーツビジネスの世界がそういう古臭い価値観のなかでまわってそうな世界ですよね。父親も選手で息子も選手とか、大学生ぐらいの若者がスター選手ともてはやされて何十億円の大金を手にするとか。
世襲でマッチョな古い世界っぽい。