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『最強のふたり(原題:INTOUCHABLES/UNTOUCHABLE)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


友達がいれば人生楽しいぞ映画。設定だけ見ると悲しい難病ものストーリーのように見えたけど中身はそうじゃなかったです。コメディ・ドラマ。人生は、お金、仕事、家族、大事なものはいろいろあるけど、一緒にいて気の合う友達がいれば最高だろ?っていう映画でした。

首から下が動かない大富豪フランソワ・クリュゼが世話人を雇うために面接する。そこに現れたのが、スラムに住む黒人オマール・シー。はなから採用されるつもりはなくて、失業保険申請のために就職活動をしたという証拠のハンコをもらいたくて来てる。

だから体が動かなくて車椅子の富豪にたいして、笑えないジョークを言ったり秘書に色目を使うことに夢中で気遣いしなかったり、失礼きわまりない態度をとるわけ。だけどなぜか彼が採用になる。豪邸の一室を与えられて住み込みで富豪の世話係をすることになる。

貧富の差も年齢の差も家族の境遇も何もかも違う二人がはたしてうまくやっていくことができるのかみたいな話です。

半身不随の富豪と貧困の若者介護人のハートフルな話というより、友達づくりの過程を見せるドラマになってたなあ。

人生いろいろあるけど、一緒にいて楽しいともだちがいればたいていのことは乗り越えていけるみたいな。だから最後も明るい展開で希望にあふれる終わり方になってました。てっきり悲しい結末を迎えるのかと思って見てたんすけどね。

物語の時間軸が映画の冒頭に最後の直前のシーンを見せてそこからさかのぼって二人の出会いを描いて中盤、仲良くなっていくのを描いて、また冒頭のシーンに戻ってからのエンディングという構成です。

暴走してんだよね。最初に二人が車で暴走運転して警察に止められて、それをうまく切り抜けてみたいなシーンで始まるんだけど、そこの悲壮感というか、どこにも行き場のないどん詰まり感がすごい。

ああ、これはなんか悲しいこと起きそうだっていう予感がする映画の始まり。それが最後は悲劇にならなくて明るい終わり方になったからけっこう意外でした。

そうだよなあ。人生うまくいかないつらいことばかりだけど、友達がいればなんとかやっていける。まあ、友達作りってすごい難しいですけどね。

学生時代の友達っているけど、よく考えたらたまたま同じクラスだったり家が近所だったり、クラブが一緒だったりしただけで気が合うから友達になったわけじゃなかったりしますね。

大人になれば職場の同僚や上司や後輩と関わるけど、これも仕事でのつながりでたまたま知り合ってるだけで気の合う友達っていうわけでもない。

年齢も境遇も関係なく、ほんとうに気が合う、一緒にいておもしろい友達ってめちゃくちゃできにくい。だからこそなにものよりも大切なんだなあ。

まあ、なかなか難しいですよ。相手の境遇を無視しつつ気遣うこともできるみたいな関係は。

オマール・シーの行動はけっこうきついですよ。介護なんか真面目にやる気は最初ありません。適当。シャンプーで足を洗って頭にボディクリームぬって泡が立たないぞとかやってる。足のマッサージ中に熱湯を足にかけて、ほんとに熱くないのか、感じないのか、すげええ!と無邪気に笑ったりとかさ。

電話がかかってきて、ほらよって携帯をさしだすとか。いや麻痺してるからとれないけどみたいな。普通、そういういい加減さはダメなんだけど、フランソワ・クリュゼにとってはそれがよかった。

介護される存在であることを忘れることができるから。オマール・シーは彼に普通の人のように接する。それは無神経なことであるけども、今のフランソワ・クリュゼには必要なことだったというね。

仲良くなってから、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの曲にのせてオマール・シーが踊って見せてみんなもノリノリでダンスするみたいなシーンもあるんだけど、あれも考えようによっちゃ残酷ですよね。

半身不随で動きたくても動けない、踊りたくても踊れない人の眼の前で楽しそうにおどりまくって見せるって。でもそれがいいってことですよね。フランソワ・クリュゼが動けないことをまったく意識せず、ただただ楽しいぞと踊りに興じるオマール・シー。

オマール・シーはフランソワ・クリュゼを病人扱いしてない。いい意味で無神経っていうのかなあ。でも気遣うこともできる。深夜に発作でゼエゼいうフランソワ・クリュゼを見守ったりね。

またフランソワ・クリュゼはオマール・シーを貧困スラムの犯罪歴のある何もできない若者とは見ていない。若くて、健康で生きるチカラに満ちているなんでもできる若者っていうふうに見てる。

フランソワ・クリュゼにとって彼が貧しかろうがスラムにいようが犯罪歴があろうがそこは重要じゃないんですよねえ。生命力にあふれている。自分を病人扱いしない。それが大事。オマール・シーもそういう扱いを受けたことないから嬉しくて一緒にいることが苦にならなくなっていく。

オマール・シーの家庭の事情も複雑なんすよねえ。親が叔母だったり、再婚して血の繋がらない兄弟がいっぱいいたりしてさ。ずっと無力感というか、どうせ俺はなんもできないという敗北感というか、そういう環境の中で生きてきた。

お互いがお互いの外見を気にしないから、二人は友達になれたってわけかあ。現実ではなかなか難しいね。だからこそ映画ではこういう話もいいもんだと思ったら、実話がもとになってたよ。現実も捨てたもんじゃないなあ。


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