リーアム・ニーソンの父親と兄貴が裏社会の人間っぽい感じだったけど、リーアム・ニーソン自身がどうだったのかはよくわからない。今は除雪車で除雪作業する仕事してて、長年にわたっての勤勉さを模範市民として表彰されるような男。だからもともとかたぎだったのかな。
ある日、息子が殺される。ドラッグのやりすぎで死んだということだったんだけど、息子はドラッグなんかやってなかったということに不審を感じたリーアム・ニーソン。調べてみると、その街を牛耳る巨大ドラッグディーラーがからんでるのがわかって、息子を殺した組織のボスに復讐していく。
わらしべ長者じゃないけど、末端のチンピラから一人ひとり始末していって大ボスまで辿り着こうとするわけ。組織のほうも、部下が一人また一人消えていくから、なんかおかしいと感づいて対抗処置するんだけど、勘違いで居留地のインディアンの仕業と思ってそっちとの抗争が始まる。
リーアム・ニーソンの腕っぷしが強すぎで笑えてきます。ワンパンで拳でチンピラたちをのして情報をあっさりと引き出していく。そして用が済んだらあっさりと殺して、死体を金網で包んで渓谷に捨てる。
まったく葛藤とか迷いとかありません。淡々と除雪作業と同じように裏社会の人間たちを始末していくリーアム・ニーソン。コメディかみたいな。オフビートなコメディに見えてきます。というかコメディなんだろうなあこれは。
ただの人だと思ったら、実は伝説の殺し屋だった系にも見える。リーアム・ニーソンの落ち着きが完全に普通じゃないもんなあ。3人血祭りにあげて、大ボスが誰かわかったところぐらいで、兄貴から殺し屋を雇わないとやつは殺せないというアドバイス。
それでエスキモーとかいうコードネームの殺し屋を雇うんだけど、いや、殺し屋なんか雇わなくてもリーアム・ニーソンがこのままやればいいんじゃないか?としか思えない。なぜわけのわからない殺し屋なんかを雇う必要があるんだよみたいな。
案の定、殺し屋は裏切って大ボスのところに情報提供しに行ってしまう。それで依頼人が誰かばれるんだけど、大ボスは兄貴のほうが犯人だと勘違いして兄貴が殺される。
こんな感じで、勘違いやすれ違いが重なって死ななくてもいいやつがどんどん死んでいくっていうのを見せていくのです。残酷だけど、コメディなんだよなあやっぱり。
来る日も来る日も除雪作業。きっちり仕事をコツコツする。それと同じで組織の人間をコツコツ始末していく。どちらも同じ。仕事はきっちり真面目にやりまっせという男の話でした。