出てくる俳優たちも顔つきがいいんだよねえ。というか面構えだけがいいとも言えるけどね。お話はもう暗いっていうか、絶望的なストーリーなんだけど、地獄みたいな。でもそういう最悪なところに拾う神あり、世の中も捨てたもんじゃないよっていうかすかな希望があるみたいな。
ほんとにかすかなです。何もかもうまくいって、わーいっていうわけでもなく、すべてが悪くてどうしようもないっていうわけでもなく。最悪ななかにも最高なことがあり、良いことあったら悪いこともあり、最低で最高で、人生はそういうグレーなゾーンを浮き沈みするものだみたいな。
映画の中で人生の縮図を感じる。そういうタイプの映画ですね。昔のモノクロ邦画の人情モノと似たような雰囲気を感じる映画。アキ・カウリスマキ監督は小津安二郎とか好きなんだろうな。