ホームビデオっていうやつ。フィルム写真のカメラの次はカセットテープ8ミリビデオの時代。静止画から動画だっていうね。ホームビデオカメラで子供の成長とか家族のイベントとか撮影してた人たちいっぱいいたと思うけど、そのビデオテープってどうなったんだろう。
もう残ってないっすよね。撮影しても見返すこともあんまないだろうし、ビデオテープというフォーマット自体が消滅に近くなってるから、再生するにももう機械がないみたいな状態だろうし。いったいなんのためにビデオカメラで撮影したんだろみたいな。
今はスマホですもんねえ。スマホでいろいろ撮影してクラウドで保存とかして、ネットにアップとかして、永遠に残るみたいな気がするけど、また時代がかわって別のフォーマットに切り替わったら、全部消えちゃうみたいなことあるんだろうなあ。
時代は変わるもんだ。主演の広末涼子の若さのきらめきがすごい。わけえ~みたいな。話はガールミーツボーイもの。放送部の広末涼子はある日自分は宇宙人だという同級生の男の子と知り合う。
地球人の文化を調べるという体裁のストーリーでビデオカメラでお互いを撮影しあう映画作りをやり始める。映画作りの中で二人の距離が縮まっていって……みたいな。お互いハンディビデオカメラを回して撮影する映像をそのまま見せられるので、生っぽさ、LIVEっぽさがすごいです。
これが少し苦手に思う人もいると思いますね。ホームビデオ見せられてるみたいだなって感じる人もいるだろうなあ。歌うシーンがけっこう長く、たくさんあるんだけど、あれはちょっと長いと思っちゃったな。
いやー、でもけっこう良かったですよ。お話は単純なんだ。広末涼子と圓島努。出会って意気投合していっぱい撮影をして、ともに楽しい時間を過ごした。圓島努はそっけない感じであっさりとオーストラリアに去っていく。
残された広末涼子は、彼との時間はなんだったのか。自分は彼を大切な存在だと感じていたのに、彼のほうはそうではなかったのか。彼の心はどうだったのか知りたい。
残された広末涼子が、彼と一緒に撮影したビデオテープを見返して、編集して映画として完成させる過程で圓島努の気持ちがどうだったのかを知るという物語。
そして最後はハッピーエンド。なかなかのノスタルジーでよかったなあ、この映画。広末涼子が若いというのと、ホームビデオカメラが懐かしいというのと、ガールミーツボーイのお互いの気持ちを確かめ合うという青春なところ。
ノスタルジーな気分でいっぱいだ。街の風景は今とあまり変わらないように感じて、東京タワーとかね、夜の町のネオンの感じとかね、そこはノスタルジーなかったけど。