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『すかんぴんウォーク』【映画のあらすじとネタバレ感想】



かつて僕らは夢を食べて生きていた素寒貧だった。いやー、けっこうおもしろかったです。見る前は吉川晃司主演のアイドル映画でしょうもない映画かなって思ってたんだけど、見てみるとけっこう楽しめて青春してておもしろかった。

バタフライで海を泳いで広島から東京へ夏休みに家出してやってきた高校生がスターを夢見て奮闘する青春ドラマ。バタフライで上京?なにそれって思うかもしれないけど、映画の冒頭がほんとにそうなんすよ。

バタフライで海を泳いできて東京湾かなんかに到着して上陸する吉川晃司。港湾作業員のおっさんたちが、なんだなんだと大騒ぎです。まあ、泳いで来たわけじゃなくて、途中まではヨットに乗せてもらってたってあとで言ってたけどね。

それにしてもインパクトありすぎのオープニング。所持品なし。靴すら履いてません。靴屋の前で待つ。お客が新しい靴を買って、それまで履いていた靴を捨てるのをもらって靴を調達。公衆電話や自動販売機、駅の切符売り場のお釣りのところをあさって小銭をゲット。

文房具屋で履歴書を買って、張り紙で住み込みウェイターを募集している店に飛び込み面接で仕事とねぐらを確保です。その喫茶店のマスターが、蟹しか食べない蟹江敬三とかでさ、もう冒頭からの一連の流れが面白すぎた。

どんだけ元気なんだこいつって感じ。吉川晃司が若い。めちゃくちゃ痩せてる。でも体幹がすごい。バネの塊みたいで飛び跳ねてる。バタフライで上陸、無一文でなんのつてもなく東京にやってきてどうにかする。

むちゃくちゃだけど、吉川晃司の元気さを見るとどうにかなりそうというか、どうにかしたんだろうなって妙な説得力があっておもしろいです。若さのパワーってすごいもんだな。

喫茶店の先輩、山田辰夫もスターを夢見て田舎から上京してきてオーディション三昧の人。最初は演歌歌手志望だったけど、今は沢田研二みたいな歌手を目指してます。でも全然芽が出そうにない。

吉川晃司は何するか決めてない。一応俳優志望で小劇場の演劇をいろいろ見て何するか決めようって感じ。広島であれこれやってたんだけど、そのたびに親や学校に否定されてそれが嫌になって家出しちゃった。

前半はこの二人が何をやってもうまく行かずうだつが上がらないのを描いていきます。後半は二人別々の道にいって彼らが思っていたのとは違う道でそれぞれ芽が出ていくのを描く。

山田辰夫はジュリーみたいな歌手になりたいと思ってたけど、身長は低いしイケメンでもないし歌も特別魅力があるわけではないから全然ダメだったんだけど、しらけるオーディエンスに毒を吐きまくるパフォーマンスがウケて、ゴシップニュースをネタに毒舌漫談するコメディアンとしてやっていく。

吉川晃司は役者ではなく歌手としての才能が開花。パンクバンドのボーカルとしてスカウトされて少しやってみるけど、俺のやりたいサウンドはこういうことじゃないと脱退。ヨットハーバーの宍戸錠のもとで住み込みバイトして自分のサウンドを追求。

完成したデモテープが大手の目にとまりソロ歌手としてデビューして話題になる。宍戸錠が唐突にでてきてましたけど、あれですかね、ヨットで日本中を巡っててついでに吉川晃司を広島から東京まで乗せてくれたヨット乗りって宍戸錠のことだったのかな?

これから順調にスターの階段をのぼっていくかと思われたところで、過去のスキャンダルが発覚してまたもや逆戻りかみたいなところで映画は終わります。これがなあ。なんか消化不良でしたね。

吉川晃司と山田辰夫がもがいてたときにやった原田芳雄に頼まれてやったバイトが恐喝の片棒だと問題視。売れない清純派タレントだった鹿取容子がポルノ女優デビューするまえに吉川晃司と関係していたことがスキャンダルとして話題になる。

スターにとって犯罪がらみの黒い交際と異性関係が致命傷になる。それは今も同じかな。

これで吉川晃司の大々的なキャンペーンはキャンセルになり、事務所のサポートもなくなる。どうする?みたいな感じになるんだけど、スターを夢見てサインの練習をした公園で初心を思い出し、再びステージに駆け上がる吉川晃司というエンディング。

ここは吉川晃司のライブ映像をラストで見せてほしかったなあ。青春映画としてはこういう青春の挫折と再出発の希望の中で終わるという見せ方で良いんだろうけど、最後カーテンコール風にステージ映像で盛り上がって終わってくれてもよかったような。

吉川晃司のライブ映像は何度か出てきますけどね。なんかすっきりとしない終わり方だ、とおもったらこれ続編が2本あって3部作のようです。「ユー・ガッタ・チャンス」「テイク・イット・イージー」ってあって吉川晃司スター誕生物語が3本で描かれているみたいです。

そう考えるとすかんぴんウォークがこういう終わり方なのも納得かな。前半おもしろく、後半は重苦しく、最後はいまひとつみたいな。やっぱ前半がおもしろいですね。昔の東京の風景が見れるし。

古い映画、アイドル映画とかって意外と街が主役なところあるから今見てもけっこうおもしろく見れたりするもんです。

昔はスターを夢見て田舎から裸一貫で上京なんていう若者がいっぱいいたんだろうなあ。東京で一旗揚げるぞ、故郷に錦を飾るぞみたいなさ。それでうまくいかずに生活に追われていっていつのまにかやりたいことを見失っていく。

うまくいかないときに、吉川晃司が山田辰夫に、やりたいこととできることは違うってことなのかなって言ってたのが印象に残ってるなあ。それがわかんなくて、みんな人生迷っていくんだから。

夢破れた監督として平田満が出てきたり、ウェイトレスの高瀬春奈はバレリーナ志望だったが今じゃパパ活することしか頭になかったり。今、スター志望の若者はどうしてんすかねえ。オーディションとかで上京してみたいなのまだやってるのかな?


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