今回は主人公が子供でした。
4人の子供が魔神のお山を通って地獄谷まで行こうとする話。
キッズムービーとして作られてる感じでしたね。
そこが失敗に終わった原因かなあ。
子供を主役にして描くのなら、
お話のほうも子供たちを主役にした話にしないとダメですよねえ。
子どもたちが地獄谷へ行こうとする
目的や理由にちゃんとしたものがないので
見ててすごく退屈で苦痛なんすよ。
木こりたちが隣国の戦国大名に捕まって、
地獄谷で砦建設の強制労働させられてる。
それを知った子供たちは、捕まってる父ちゃんや兄ちゃんを
助けるぞっていって村人に黙って
入ってはいけない魔神の山を通って地獄谷へ行こうとするわけですけども、
いやあー、子供たちは地獄谷へ行ってどうするつもりなのか?
そこんところがすっぽり抜け落ちたまま映画が進むのです。
行ってどうすんの?っていうね。
なんにもないのよ、そこは。
なので山の中を進む子供たちの描写が
ハイキングや山登りしてるだけに見えちゃって
全然緊張感もないし、意味もわからないので見てるのが辛いです。
子供たちの描写のあいだ、話はとくに進むこともないので
ほんと苦痛の時間が続きます。
これさあ、子供たちが行かなきゃいけない理由や意味を
しっかりやってくれてたら見れたと思うんスよねえ。
重要な情報を伝えるためにとか、
魔神を蘇らせるアイテムを取りに行くためとか、
なんかそういう重要目的のために子供たちが
頑張ってるっていう話だったら見てられたと思う。
子供たちが主役なのに、主役としての行動する意味や目的が
まったく設定されてないもんだから
見てて彼らの行動に重みも感じないし、話も進んでるように感じられなくて
ほんと辛い時間が続くって感じです。
地獄谷へ行く、なんのため、どうするため?っていう部分が弱すぎる。
大魔神シリーズお決まりの構成で
魔神は最後にしか登場しないので
それまでの長いこと長いこと。
敵の3人衆との追っかけっ子とか、
神の使いである鷹の登場とか、
そういうのをやるんだけど間が持ってないです。
1作目や2作目でもいつ大魔神でてくるのかなって思ったもんですけど、
今作ほど大魔神まだ~?って思ったことないよ。
4人いた子供がなぜか一人川で溺れて死にます。
とくに意味のない人数減らしで、これもどうなんだろみたいな。
子役のスケジュールの関係で最後まで撮影に参加できないから
死ぬことになったのかな?
大魔神怒りは、乙女の涙によって登場するのが
お決まりパターンなのだけど、
今回は少年が入っちゃいけないお山に入ってごめんなさいと
崖から身を投げた犠牲精神にうたれての登場でした。
これもよくわからない。
よくわからないといえば、突然雪がふってきて吹雪いて雪景色になってたけど、
季節は冬だったんだ。
みんな薄着なのでてっきり夏とか春だと思っていた。
普通に川下りとかしてたし。
寒そうな描写が一切ないので、季節感まったくなし。
まあ、それで最後の大魔神大暴れのお楽しみシーンですが、
今回は肉弾攻撃をしてました。
大魔神が足で人間を踏み潰す、
手で持って崖に壁ドン攻撃する、
腰の刀を抜いてぶっ刺すなどなど。
悪大名は硫黄の池に沈んでお陀仏。
あの硫黄の池は硫酸みたいに人間を溶かしてたけど、
硫黄の池って温泉じゃねえの?みたいな。
うーん、そんな感じでちょっと厳しかったですね。
子供を主役にするなら、話も子供たちの話にしてほしかった。
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