ホラーなのか、スリラーなのか、サスペンスかなんか、よくわからないけど、不安なムードがずっと続く映画です。シングルマザーの女の人が住み込みのバイトに行く。田舎の家で、電気も水道もない暮らしをしてる夫婦のところで、体調の悪い奥さんの手伝いで家事をすることに。
夫婦は別に貧乏だからそんな暮らしをしてるわけではなく、むしろ裕福でお金も時間も余裕があるから、したい暮らしをしてるって感じです。
まあそれで、シングルマザーの人は奥さんと仲良くなっていく。お互いの話もよくする。シングルマザーは息子にマンション買ってあげたいから出稼ぎしてるという。
奥さんは妊娠しても中絶しちゃう体質で子宮も手術でとってしまっている。子供がほしいから、手術前に卵子を凍結保存してる。
それでシングルマザーに体外受精の代理出産を頼む。マンションを買ってあげるってことで、OK。二人の仲は良いし、シングルマザーは出産の経験もあるし、うまくいくのではって感じの前半。
前半はほのぼのしたお話。中盤以降、妊娠してからがホラーというか、ちょっと怖い感じになっていきます。
てっきりさ、夫婦が悪魔崇拝者かなんかで悪魔の子を産ませようとしてるとかさ、夫婦が宇宙人かなんかでとかさ、はたまたシングルマザーのほうが犬のバケモノなのかとかさ、そういうのがあるのかと思って見てたんだけど、ないです。
奥さんが呪い師に体をみてもらったりしてたから、そういう呪術的なホラーかと思ったんだけど、そうじゃなかった。
奥さんも夫も別になにか企んでたわけじゃないみたいだし、シングルマザーがなにかしたわけでもないし。
じゃあ、普通に妊婦の不安、子供という異物が体内で育っていく違和感の恐怖を描くサイコ・ホラーみたいなものかと思ったら、そうでもないし。
どっちでもないような。
シングルマザーはお腹が大きくなって出産が近づくにつれて精神がおかしくなっていきます。なんかよくわからんけど、犬の幻覚を見たりして、夜な夜な鶏にかじりついたり、風呂で背中に水をかけられるのを極度に嫌がったりとか。
犬の霊がとりついてるのか?
よくわからない。おかしくなって、編み棒をつっこんで子供を殺そうとするけど、子供は無事で彼女が死んでしまう。
うまれた赤ん坊はぜんぜん寝ない。夫は赤ん坊が変な音をたてるといって、これまた精神がおかしくなっていきます。
奥さんは平気。
どういうことなんだろ?
結局、どういうことかよくわからないまま終わりました。途中から適当に見てたから、よくわかんなかったのかな。
誰が主人公なのかもよくわからない。
妊娠、出産、で赤ん坊にふりまわされる、赤ちゃんが中心になっていくというのをホラーっぽく見せたということなのか。
妊娠出産の苦労話を普通のドラマでやるのではなく、スリラーの形式でやったということなのかな。
子供が生まれてくるって大変だよっていうのを長々とホラーなムードで見せるだけ。
まあ、これは見なくてもよかったですね。