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『レディ・バード(原題:Lady Bird)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


もっと深刻で暗い映画かと思って見てみたけど、けっこうコメディで軽い感じで見やすかった。なんかジャケット写真とかシリアスっぽいじゃないすか。だから見なくてもいいかって思ってた。でも映画は軽い青春家族ドラマって感じ。日本のテレビドラマみたいだった。

お話は田舎町の高校生が自分探しするドラマ。イラク戦争が始まった2000年代の田舎町が舞台。シアーシャ・ローナンは、自分のことレディ・バードって呼んでとか言ってる痛いやつ。髪の毛を赤くしたりとか、個性派ぶってる高校生です。

母親は医者。父親はうつ病で失業。兄貴は、養子なのかな?母親はあなたのことを思ってといってあれこれ進路を決めてしまう。もっと私の話を聞いてくれてもいいのにって、シアーシャ・ローナンは母親の愛情の示し方に不満です。

学校とか勝手に決めるし。兄貴が通ってた公立で事件があったからとかで、勝手にカトリックの高校に行かされることになります。

そこでいい男見つけて、そいつが演劇やってるから自分も演劇部はいって、そいつといい感じになるけど、そいつが男と抱き合ってるのを見て幻滅して演劇もやる気なしになったり。

それで今度は学校のお金持ちいけてるグループに近づいてお仲間になろうとする。ティモシー・シャラメに接近してベッドイン。

お互い初めてのつもりで、最高の良い初体験だったと思ったら、ティモシー・シャラメは初めてじゃない、5,6人ぐらいとやったことあるって言って、これまた興ざめ。

ティモシー・シャラメたちはお金持ちで、レディ・バードはそうじゃないので、けっこうバカにしてんですよ。やっぱりお仲間にはなれない。プラムパーティーにティモシー・シャラメたちと行くけど、プラム行くのやめたってティモシー・シャラメたちが

ふざけていってる態度で自分は仲間になれないと空気読んで離脱。

シアーシャ・ローナンは自分の思い描く理想から外れてしまう現実にいちいち落ち込んでしまいます。

思春期ってそういうもんだなあみたいな。どうして思い通りにならないのか。どうしてうまくいかないのか。そうやってなんだかモヤモヤしちゃうのが高校生ぐらいのお年頃。

わたしはこんな惨めな貧乏なぱっとしない普通のわたしじゃない、レディ・バードよ!って自分で自分に名前つけて本名を隠したくなる気持ち。

痛いけどなんか若いときってそういうもんだなあって、ぼんやりと思いますね。

大人になると、うまくいくことなんてほとんどないってわかるし、理想を思い描いてそれに自分を当てはめようとはしなくなるから、悩むこともないけど、若いと希望があるからなあ。

大人になったらなったで、今度は現実の問題で頭を悩ませることになる。

母親は夫がうつ病で失業しちゃうし、長男もスーパーのバイトでちゃんとした仕事が見つからないし、お金に余裕があるわけじゃないしって。

だから娘には安全なというか、ちゃんとした人生をおくってほしいと、あれこれ押し付けてしまう。

それでレディ・バードといつもぶつかってしまう。どうしてそんな嫌味を言うの?少しは褒めてくれてもいいじゃないって、子供としては親がなぜこんなに突っかかってくるのかわからない。

親は親で必死でいっぱいっぱいで余裕がなくてテンパってる。

まあ、二人は仲が悪いわけじゃないんすけどねえ。

母親は地元の大学への進学を希望。レディ・バードはニューヨークの大学に行こうと思って、母親に内緒で父親に協力してもらって奨学金の申請とか手続きをします。

それでニューヨークの大学に補欠合格。母親は怒って口聞かない。出発の日、空港までおくっていっても見送りはしたくないと母親は一人で帰っちゃう。

でもやっぱり見送りたいと急いで戻って来るけど出発したあとで、父親から、大丈夫、いつか戻って来るよってなぐさめられる母親。

大学についたレディ・バードが荷造りをといていると封筒が入ってて、そこには母親が書いて捨てた手紙が入ってます。

父親が捨てた手紙をゴミ箱からひろって荷物にいれておいてくれた。そこにはレディ・バードが生まれたときの幸福な気持ちとかいろいろ書いてあって、それを読んだレディ・バードは母親の愛を感じるのであった。

新歓パーティーかなんかで、知り合った男に自分の本名を名乗る。もうレディーバードとか自分のことを別の人間のように思うことをやめたってことっすね。サクラメントのど田舎出身というのは隠したくてそこはまだ見栄を張るのが笑える。

まあ、なんだろな。こういう思春期のどうにもならない居心地の悪さのドラマは、年取ってから見たほうがおもしろいかもしれないですね。

若い人が見たら、シアーシャ・ローナンがただの嫌な奴、ただの自己中に感じられてつまらないかもしれない。

大人から見ると、子供のときってこんなだったなってちょっとは共感することあると思うから楽しめるんじゃないかな。

大人のための子供時代を懐かしむ郷愁映画。

この映画見て、自分の高校生時代も思い出してみたけど、なんもいいことなかったなあ。楽しい思い出もとくに思い出せないし、進路も思い通りにはならなかったし、家族とも仲良しでもないしで、暗黒時代だとしか思えなくて辛くなっちゃった。

レディ・バードほどの行動力もなかったし。あんだけいろいろ行動できてたらもっとましな今があったんじゃないかってしんみりしちゃいます。



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