だからなのかなんかつまんなかったですね。何をやってるのかよくわからない。物語の目的がはっきりしない。暗黒世界の悪いやつが、しんのすけたちの世界も暗くしてやろうと画策する。それを伝説の金の矛と銀の盾が勇者とともに打ち破る。その勇者にえらばれたのがしんのすけ。
それでいろいろバトルやるんだけど、どれもつまらない。飛行機でのバトルとか長いのにつまらないから退屈しすぎた。CGを使った絵って全然おもしろくないんすよ。歪みの表現がないから。マンガやアニメってスピードを表現するのに、線を使ったり、飛行機自体のデッサンを狂わせて歪ませたりするじゃないすか。
それが迫力やスピード感につながるわけだけど、CGの絵ではそういう歪みや歪が全然ない。ただ模型が動いてるだけに見えて、全然スピード感ないし、バトルの緊張感ない退屈な映像になってます。
まあ、とにかく暗い時代だなっていうのが描かれてました。テレビニュースでは年金崩壊だ低成長だなんだと経済的におしまいだというのを連日やってる。通勤電車では乗客はヘッドホンで音漏れガンガン、携帯電話をいじって、自分の世界にとじこもる。
ひろしは出世を逃す。自分のほうが我慢して頑張ってるんだとひろしとみさえの夫婦喧嘩が日常茶飯事。幼稚園ではしんのすけのケツギャグや魔法で戦った話にみんなのってこなくて、おまえの話やギャグはつまらないなと切って捨てられる。
当時は殺伐とした世の中で、クレヨンしんちゃんなんか作ってる場合じゃなかったんじゃないかな。そういうのもういいからみたいな。はしゃいでも明るい未来ないのわかっちゃってるからみたいな冷めた空気の時代だったかも。
でもさ、そういう暗い時代だからクレヨンしんちゃんの明るいくだらなさがほしいところなんだけど、造り手が実際暗い時代の空気吸っちゃってるから、こういう中途半端なものになっちゃうんだろうなあ。
なんかもうパワーがぜんぜんない。ひろしとみさえの白々しい家族愛のセリフ。なんだあれ?わざとらしいというか、日本語の教科書にのってる文章みたいなセリフをなんの恥ずかしげもなくいうひろしとみさえ。
人間味ゼロです。いいこと言う要員になりさがったひろしとみさえ。敵も味方も魅力なし。マタってなんだよ。ボクっ娘だったぐらいしか特徴ない。突然ひとりで歌いだしたり、なんだ?この人っていう魅力のなさ。アセ・ダク・ダークはガッチャマンのやつか?みたいな。
ゲスト芸能人は小島よしおでした。パンイチ姿で騒いでた。なんか不景気になると服装が薄着になる法則みたいなのがあるらしいけど、裸に近い芸人が出てきてネタやるのをみんな見てたということはかなり不景気な世の中だったんだろうなあ。