お話はたいしたことないというか、ロードムービーかな。いろいろあってしんのすけとシリリが日本を縦断して旅することになる。一応、陰謀というか悪役の悪巧みはあります。シリリは父親の命令で地球にやってきて、種子島にいる父親のもとまで行くことになる。
宇宙船が着陸したのが野原一家の家だったことからしんのすけたちとのやりとりが始まる。シリリが出した光線によって子供の体になってしまったひろしとみさえ。シリリの父親は生物を成長させる光線をだすことができると聞いて、シリリと一緒に父親がいるという場所をめざして旅することになるってわけ。
父親がなぜそんなことを命令したのかというと、シリリの出す子供化光線を貯めるため。シリリは恐怖を感じたり驚いたりしたときに光線を出す。自由に出すことができないので、地球人のなかに放り込めば恐怖をたくさん感じて光線をいっぱい出すだろうって。
光線のエネルギーは腕のバンドで吸収して父親のもとに転送されていたのだ。そのたまった幼児化光線を地球全体にばらまいて地球人を子供にする。なぜなら悪の元凶は大人だから、地球人が全員子供になれば平和になるというロジック。
チチシリは世直ししようとしてくれてたのかあ~?まあ、よくわかんないっすけど、父親が息子を利用してたということを息子が知って幻滅するというドラマですね。
お尻星人っていうのがいいですよねえ。クレヨンしんちゃんのしんのすけといえばお尻ブリブリ。どんだけお尻好きなんだ。おしりの形した宇宙人まで考えるとは。
まあ、最初、シリリは高飛車で地球人を見下したような言動をとるんだけど、それは父親の教育のためだった。父親に好かれよう、気に入られようとするあまりに、自分で考えることがなくなっていたシリリ。父は絶対みたいな。
毒親に育てられた宇宙人って感じ。それが野原一家と過ごすうちにだんだん打ち解けていって、しんのすけと仲良くなっていく。こういうパターンはよくありますね。冷たい感じのキャラが野原一家とふれあって、こういう家族もいるんだって柔和になるパターン。
まあ、そんなに野原一家も見本になるような一家じゃないような気もするんだけど、親が子供のために一生懸命、一生懸命な姿をてらいもなく見せるという部分がすごい一家だなとは感じます。
しかし、最後に母親がシリリを迎えにきてましたけど、普段はどこにいたんだ。あの宇宙人の両親は離婚でもしてたのかな。父のチチシリはシリリを置き去りにして帰っちゃうし、あの父母はなんか複雑な家庭っぽいですね。
もしかしてシングルファーザーなのかも。そう考えるとチチシリも息子とどう接していいのかわからず、いばることで関係をたもとうとしていた悲しき父親に見えてきますね。