春日部でB級グルメの出店が集まるB級グルメカーニバルが開催される。名物の焼きそばを食べにしんのすけら子供たちだけで向かうことにする。途中、伝説のソースをカーニバルに出店しているソースの健のもとに届けてと頼まれる。
カーニバルがA級グルメしかみとめない軍団に占拠されつつあったのだ。B級グルメが勝つためには伝説のソースが必要だったのです。
かすかべ防衛隊は軽い気持ちでついでだからと引き受けたが逆方向のバスに乗って遭難。刺客もあらわれてバトルになるってわけ。敵はB級グルメを憎むA級グルメ機構です。料理は上品で最高でなくてはならない。B級なんて下品だという理由でカーニバルの壊滅、ソースの破壊をねらう。
A級といってもキャビアやトリュフをありがたがる昔の日本人みたいなやつらですけどね。テーブルマナーとかにうるさいのも、昔の日本人だなあって感じ。
キャビアやトリュフをしんのすけたちが食べるシーンでしょっぱいとかくさいとか言ってたけど、そうなんすよねえ。キャビアやトリュフは別にA級グルメでもなんでもない。珍味で高いっていうだけ。
昔の日本人が珍しくて高いからっていうだけで、ありがたがってただけのものってけっこうありますよね。舶来品をありがたがる信仰あったなあ。今もあるといえばあるかな。
まあ、なんか今回はシンプルでした。いろんな話がごちゃごちゃしてることが多いクレヨンしんちゃん映画ですが、今回は単純だったかな。焼そばソースをめぐる戦い。敵も実はB級グルメ大好きだった。
だけど親に禁止されて、B級なんて最低という価値観を刷り込まれた結果、B級グルメを憎んでいたっていうオチ。ほんとはソースがきいた焼そばが大好きで食べたかったっていうね。それだけの話です。
まあ、たまにはこういうシンプルなのもいいんじゃない?みたいな。クレヨンしんちゃんといえば感動、涙、家族愛みたいなのを期待する人が多くなって、作る方もそっちに寄せようとしてる感じがだいぶ前からしてたから、こういうほんとにバカバカしいやつが逆に新鮮みたいな。
家族愛もひろしとみさえが白々しいわざとらしいセリフを突然いうみたいなのが多くなってきててげんなりしてたから、箸休めとしては今回よかったかな。
B級グルメでいいじゃん、B級最高!っていうのは、クレヨンしんちゃん映画のことを言ってるようでしたね。クレヨンしんちゃんにA級の上品さとか名作みたいなムードを求めるのもいいけど、B級のみんなが大好き、楽しめる、シンプルなおもしろさでいいじゃんみたいな。
まあ、そんなにおもしろいのかっていうと、昔のようなパワーはもうないし、B級の底力を感じるようなおもしろさはなかったんすけどね。ながら見するのがちょうどいい感じなんだけどね。