宇宙、未来、な雰囲気だけど描かれるのは人間の心が映し出す記憶や思い出という湿っぽいもの。惑星ソラリスの宇宙ステーションに調査に行ってくれとジョージ・クルーニーが依頼される。精神科医かなんかなんですかね。医者の自分じゃなくて救助隊の仕事だろって思うんだけど、救助隊は行って帰ってこないらしい。
ソラリスで何が起きているのかみたいな。ミステリーとサスペンスなムードもありますね。ソラリスのステーションに行ったら乗務員に死んでるやつもいれば、生きてるやつもいる。彼らに話を聞いても要領を得ない。
そこで滞在中にジョージ・クルーニーが見たものは、死んだはずの妻だった。幻覚でもない実体をともなったかたちで妻が出現する。気にかけている存在が具現化して出現する現象がソラリスでは起きていたのだ!みたいな。
見た目は妻であるのだけど、ほんとうの妻ではないとかなんとか。よくわからない存在の妻のかたちをしたものに混乱するジョージ・クルーニー。
そして最後は自分もそっち側に行って妻と一緒になってハッピーエンドですみたいな。この世とあの世の話みたいでもあったな。日本のお盆、お彼岸みたいな感じがしたなあ。外国人が出てるSFなのに、日本の夏の怪談みたいな話に感じた。
まあ、どうなんだろ。謎めいたムードがずっとしてて、それがよかったですね。謎謎ムードの演出がうまかったように感じた。ぼやかしかたというか、よくわからない感じと謎の真相がありそうな感じ、その塩梅がうまかったというかな。そういう感じしました。けっこう好きな映画ですね。
タルコフスキー版も見てみたいなと思ったね。同じなのかな?だったら見ても仕方ないけどどうなんだろう。