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『ボディ・バンク(原題:EXTREME MEASURES)』【映画のあらすじとネタバレ感想】ヒュー・グラント、ジーン・ハックマン、サラ・ジェシカ・パーカー出演の医療サスペンス


ボディ・バンク 
ヒュー・グラント主演の医療サスペンスもの。出演は他にもジーン・ハックマン、サラ・ジェシカ・パーカー、デビッド・モースなどけっこういい俳優でてます。でも出来はよくなかった。

昔の映画なので展開が遅い。話が転がり出すまでの描写が長い長い。いつまでやってんだ?みたいなスローモーな展開で、サスペンスもくそもない。主人公がよくわからない出来事に遭遇して、それを調べたら背後に大きな犯罪があって巻き込まれていく系なんすけど、前半の描写が長すぎ。

ヒュー・グラントが優秀な研究者で医者っていう役やってるのが、似合ってなさすぎて笑えるところはいいけどね。救急医療で運ばれてきた患者を診察したり、看護師に指示したりしてるんだけど、医者に全然見えない。

おまけにサラ・ジェシカ・パーカーが看護師なんすけど、こっちも全然看護師には見えない。二人が処置室で急患にシリアスにあれこれやってても、二人が映るとラブコメシーンに見えてしまうのがおもしろかった。シットコム始まったみたいな。

まあミスキャストですね。話は定番の医療ミステリーというか医療サスペンスです。ジーン・ハックマンが神経学の医者で脊椎の細胞再生かなんかの研究をやってて、それの実験体としてホームレスをさらってきて人体実験に使っていた。

そこの研究所から逃げたホームレスがヒュー・グラントがつとめてる救急医療のところに運ばれてきて変死したことから、ヒュー・グラントが調べだして・・・っていう感じです。しかし展開が鈍い。ノロノロと話が全然進まない。

見てるこっちは、ああそういうことねってだいたいの話の感じと展開が想像できちゃってるのに、映画のほうは全然進まないから見てるのがストレスでした。昔のサスペンス映画見てるときに、こういう感覚になること多いです。

昔はこれでよかったんだろうけど、スピード感が全然ないっていうかねえ。作りもあんまりうまくなかったです。サラ・ジェシカ・パーカーの使い方がもったいなかったなあ。実は彼女も一味だったという設定なら、もっと彼女の出番があってもよかったんじゃないの?

がっつりヒュー・グラントと一緒に謎をさぐっていくみたいな、ヒュー・グラントとサラ・ジェシカ・パーカーがバディとなって行動するって感じだと、彼女が実は裏切ってたという展開に面白さが出る。

なぜかサラ・ジェシカ・パーカーは途中でてこなくなって、ヒュー・グラント一人で調べていくことになります。これがいまいちだったなあ。いまいちといえば、彼女が一味だとヒュー・グラントが気づくシーン。

ゴミ箱にかぶせてあったビニール袋に秘密組織のロゴがプリントされてあって、ももしや、彼女は組織の一員なのか!ってヒュー・グラントが思うっていう演出。どうなのこれ?苦笑いなんすけど。サラ・ジェシカ・パーカーは研究所の備品のビニール袋を家に持ち帰ってゴミ箱袋に使ってたっていうことなのか?

まあ、ヒュー・グラントも病院の備品を不用品だからということで家に持ち帰ってたみたいだから、病院の備品を持ち帰るのは医療従事者あるあるなのかもしれないけど、あまりにもくだらない演出で笑うしかない。

そういうくだらないサスペンス演出がちょいちょいありますね。ヒュー・グラントがバイクで一方通行を逆走していくから、尾行しようと思ってた車のデヴィッド・モースたちがあせるとか。

デヴィッド・モースの相棒が列車のレールに足を挟まれて動けなくてそのままひかれるとか。なんなんそれ?みたいなサスペンス演出が多い。ルームとか大層な謎の組織かと思いきや、単なる地下で生活してるホームレスたちの集まりだったりとかさ。

もったいぶってた謎っぽいものが、全然謎じゃないっていう下手くそさ。医療スリラーとしてはがっかりな感じです。

どうせ意味もなく死んでいく、生きていても意味のないホームレスを意義のある偉大な研究のために有効活用して何が悪いのかみたいな考えのジーン・ハックマン。

それを違うと主人公に否定させる。医療スリラーの中に生命倫理の話を盛り込んでるわけだけど、ジーン・ハックマン側の描写が少ないのでそのへんのドラマが中途半端です。

ジーン・ハックマンに協力するスタッフたちが、脊椎に問題かかえる人や家族がいる設定で研究に希望をたくしているというのはわかるけどなあ。最後はジーン・ハックマンの研究所でドタバタやっておしまい。

うーん、これ医療スリラーがやりたかったのか、生命倫理の話がしたかったのか、どっちも中途半端な感じでした。

DMM動画で「ボディ・バンク」を見る


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