アンドレイ・タルコフスキー監督による1983年のソ連イタリア映画。
全然わからなかった。
無料動画のGYAO!で配信していたので、
とくに前知識なしに見始めて
観終わったんすけど、
ストーリーがよくわからない。
登場人物がどういう人なのかよくわからない。
いつどこでだれが何してるのかよくわからない。
この場面は昔の回想なのか、
心象風景なのか、今のことなのか、
時間の流れがよくわからない。
よくわからないことしかなかった。
いやー、どういうことなんだろ。
こういうことってあまりないんだけどなあ。
わけがわからない映画はいっぱいあるけど
前提や設定はなんとなくわかるのがほとんどで、
こういうわけのわからなさはあんまり
体験したことないかな。
後であらすじとか映画の紹介文を読んで
え?そういう話なのか、
あの人はそういう設定の人なんだって
わかったけど、映画を見てるだけでは
まったくそういう話だとはわからなかった。
これが芸術ってやつか……。
説明不足だからわからないのか、
こっちの読み取る力不足なのか。
焼身自殺したおじさんが
世界の破滅を信じて
家族を7年間閉じ込めた狂人でとかあらすじ紹介に
書いてあったけど、あ、そうなんだみたいな。
映画見てるだけだと、
どういう人なのかさっぱりわからなかった。
主人公もなんだかよくわからない。
詩人らしいのはわかったけど。
あらすじ紹介に自殺したロシア人音楽家の軌跡を追って
イタリアを旅してるモスクワの詩人とか書いてあったけど
映画見てるだけだと何がしたいのか
さっぱりよくわからなかった。
薄い霧のなかをさまよい続けて、
徐々に霧が晴れていくのかと思いきや、
霧は濃く立ち込めたまま終わったみたいな映画。
ストーリーを追うようなタイプの映画じゃなかったですね。
時間と空間、流れていく流れそのものに
身を任せるみたいな映画。
ちょっと怪奇ドラマ風にも思えました。
わけのわからない地獄をさまよってるような
出口の見えない怖さを感じる。
ホラー映画かよみたいな。
また映像が怖い。
ホラー映画の何かが出てくる前の
予兆みたいな緊張感のシーンが続く。
映像はなかなか雰囲気あります。
1シーン切り取って
額に飾りたくなるようなところがいっぱいある。
何も奇妙なものは映ってないし、
なんてことない田舎の風景なんだけど
異世界感がすごい。
いやー、ほんと難しいですね。
なんか映画通の人が傑作と絶賛してて
それもわかるけど、
何がそんなにいいのかは、みんなうまく言語化できてない。
ここがすごいとか、これがいいとか、
うまく言い表すことができないタイプの映画ですかね、これは。
実際に見るしかない。
劇中でもなんか言ってましたよね。
芸術は翻訳できないとかなんとか。
そう考えたら、日本人は洋画を字幕入りで見てるわけで、
原型とは変わってしまってる状態の映画を見てるわけで
そんな状態のものを見て
名作だ駄作だとかあれこれ思うわけで。
翻訳されて形が変わってしまったものを
鑑賞してると思うと
そりゃわからないのも致し方ないのかな。
動画ノスタルジア