森の中で暮らす耳の聞こえない主人公が
殺人鬼に襲われて戦う話。
それだけのシンプルな映画で、
特に凝った仕掛けとかはないです。
Netflixでだけ配信されてるみたいですね。
Wikiにはネットフリックスが全世界配給権を獲得したって
書いてあったのでネトフリが製作した
オリジナル映画っていうわけではないのかな。
買い付けしてネトフリが独占配給してるってことかな。
劇場公開もなしでDVDにもならずに
ネット配信だけみたいなのも
これから主流になるんですかねえ。
主人公が作家で、
頭の中で小説のストーリーを考えるときに
心の声であれこれ結末をいくつも考えるのが
癖というか特技になってるので
それがもっと全面に押し出されるのかと
思ったらそういうシミュレーションするシーンは
ちょっとしかない。
もしかして、これって
主人公が頭の中で考えている小説のエンディングの
ひとつっていうオチなのかなあとか
思ったんすけど
そういうオチではなかったっすね。
シンプルに外界と隔絶した空間で
耳が聞こえないというハンデキャップがある人物が
正体不明の殺人鬼に襲われて
どうこの危機を切り抜けるのかって
いうことになってました。
なかなかおもしろかったんすけど、
なんかだんだん笑えてきちゃったんすよ。
怖いんだけど、なんか笑えちゃうみたいな。
ホラーとギャグは紙一重っていうかね。
恐怖って笑いにもつながってる。
殺人鬼はたっぷりいたぶってから獲物を殺す変質者なんすよ。
だから簡単にやれるのに殺さないし、
主人公に抵抗する余地をかなり与えるのです。
まあ、あいつは耳が聞こえないし、
武器もないし、
女だしっていうことで
だいぶんなめてて余裕ぶっこいてるわけ。
意外にも主人公はかなりのタフガイ。
タフガイっていうかタフガールか。
絶体絶命の状況でも心は折れません。
反撃していろいろ殺人鬼にダメージをくらわせる。
それがなんか笑えるんすよ。
余裕ぶっこいてる殺人鬼が
腕を刺されたり、
ボウガンを奪われて撃たれたり
スプレーでぶしゅーってやられたりして
かなりダメージをくらう。
なんなんだこいつ、弱いぞみたいな。
いやー、主人公が強いのか、これは。
手を踏みつけられて指がめちゃくちゃになったのに
意気消沈するどころか、
逆にハートに火がついて
おめーは、もう終わりだよ、
なぜならあたいを本気(マジ)にさせたからねとばかりに
ハイパーハッスルモード発動宣言。
その宣言通りに殺人鬼を見事返り討ちにします。
背後にせまる殺人鬼を
殺人鬼の息吹を感じて振り向きざまに
刺し違えるなんてまるで剣豪のような
体術とナイフさばきで、なんか笑っちゃったもんなあ。
ランボーか椿三十郎かみたいな。
小説家って嘘じゃないのか。
元グリーンベレーとかCIAが養成したヒットマンとか
じゃないのかみたいな。
森で引きこもり生活してたわけはそういうことかみたいな。
襲ってくる側の描写が間抜けに見えると
なんかホラーというよりギャグっぽくなっちゃうね。
わけのわからないやつに
逃げ場のないところで殺されかかるって
かなり怖い状況のはずなのに
見てるうちにだんだんあんまり怖く感じなくなっていく。
主人公のタフさ加減がおもしろい映画だったかな。