さよならモラトリアム
マーク・ウェブ監督の2017年の映画。
最初、主役の青年カラム・ターナーが
とにかくとっちゃん坊やで不快なんすよ。
ニューヨークに住むオシャレでハイソな人種を気取る
両親や親の知り合いたちをどこか冷めた目で見てる息子。
今ホットなのはフィラデルフィアさ!とか言ってる
見た感じアキバ系の兄ちゃんです。
学生なのかニートなのか暇なのか、
モラトリアム生活してます。
彼氏がいる女友達と一夜のあやまちから
恋心を抱くようになったのだが彼女はOKしてくれない。
悶々とした気持ちでアパートに帰ると
変なおっさんが
隣人として引っ越してきてて話しかけてくる。
何やってるかよくわからんおっさんジェフ・ブリッジスと親しくなって
いろいろと相談するようになる。
父の愛人と……
父親ピアース・ブロスナンに愛人がいるのがわかって尾行。
口では母が悲しむからどうするんだと彼女に詰め寄るのだけど
本音はいい女だから一目ぼれしてて
父親の愛人だろうがなんだろうがやりたくなって
接近しただけです。
愛人役はケイト・ベッキンセイル。
なぜか愛人のほうも乗り気で関係を持ちます。
親子丼ぶり。
そんな感じで前半はとっちゃん坊やの
くだらない色恋をいろいろと見せられます。
うわー、こいつほんとやなやつだなって感じ。
やってることが下種すぎる。
ニタニタしてる表情がなんかイラッとする。
ニタニタしながら心の中で
父親とか母親とかを冷めた感じで見降ろして
やってることといえば父親の愛人と関係もってるだけ。
これどうなるんだろうって思って見てたら、
後半、なぜか感動の家族ストーリーみたいになります。
なぜか感動のハッピーエンド
実はあいつがほんとの父親で
過去に3人のあいだにこんなことがあって
それで僕が生まれたのだということを知って
母親や父親を許して
みんなわだかまりが溶けて
ハッピーになりましたみたいないい感じのムードで
まとめられてたんすけど、どういうことだみたいな。
父親の愛人にはまってドロドロしてた話が
まさかの感動ファミリードラマに着地。
長年なにかわからない不穏なムード
父親や母親に漂ってたけど
その正体がわかって霧が晴れたってことなのかな。
モヤモヤが晴れた青年は、
作家として独り立ちできるように生き始める。
うーん、なんかわかったようなわからんような。
人生なんて何がなんだかわからんもんってことかな。