ナオミ・ワッツ、ジェイデン・マーテル、ジェイコブ・トレンブレイ出演、
コリン・トレボロウ監督による奇妙な映画。
2017年の映画。
なんだか腑に落ちない話だなあ。
なんかいい話風になってるけど、
無茶苦茶すぎないっすかねえみたいな。
天才児が残した遺言を実行しようとする母親。
それはいいんだけど、
遺言の内容が無茶苦茶です。
殺人だぜ。
天才児かなんか知らんけど、
母親に人殺しさせようとするって
どういうことなんだか。
しかもスナイパーライフルで狙撃させようとする。
むちゃくちゃすぎないか。
結局、未遂で終わるんだけど、
そこまで見越しての計画だったんすかねえ。
息子を頼りになる夫や父親のように
思って母親らしいことをしてこなかった
母親に自分が死んだショックから立ちなおって
息子に頼らない生き方をさせるための
ショック療法としての殺人計画だったのか、
そこまで考えてたのかどうか
よくわからない感じで終わったけど、
どうなんだろなあ、なんか腑に落ちない。
全体的に腑に落ちない。
いい感じにうまく収まりました、
悪いやつも消えたしみたいな
ラストもなんだか腑に落ちない。
天才児で社会性もあるタイプなんすよ兄貴は。
株のトレーディングとかして
儲けてたり、
知識もあって考え方も大人びてるけど、
自分は子供だから普通の学校行って
同じ年代の子供と接してたほうがいいという
考えで普通の学校行ってんの。
論理的な思考ができるタイプの天才児。
母親のナオミ・ワッツはそんな息子に頼り切り。
何か重要なことを決めるとなると
息子に相談しなくちゃみたいな。
母親と息子という関係というより、
友達みたいな。
できる頼りになる友達みたいな関係なんすよねえ。
それで天才児である息子が
お隣さんの女の子が継父に虐待されてることに気が付いて
福祉相談所とか学校の校長とかに
相談して彼女を救おうとするけども、
継父は警官で地元の名士なので
全然埒が明かない。
これは殺すしかねえってことで計画を手帳に練ってるときに
天才児に脳腫瘍が見つかって……。
こんな感じで天才児が考えていた計画を
母親が実行することになるってわけ。
遺言で行動計画をテープに吹き込んでるので
それに従ってナオミ・ワッツがいろいろやります。
でも、人殺してどうなんすかっていうね。
天才児ならもっとうまく彼女と父親を
離ればなれにする方法を考えつきそうなもんだが、
校長に訴える、
福祉局に電話する
こんぐらいでそこから殺人に飛躍するのが
どういうことなんだみたいな。
ほんとにこの子天才児かみたいな。
継父を殺す前に、
虐待の証拠を手に入れてつきつけるとか
そういうことしないのはなぜなのか。
そこがけっこうな違和感で、
ずっと気になってしまいました。
めちゃくちゃな話なんだけど、
ナオミ・ワッツや子役ら出演者の演技はいい感じだし、
映像もいい感じなので
違和感なく見続けることはできるのです。
いやでも変だよなあ。
狙撃した後どうすんだ。
捜査を切り抜ける計画も用意してあったのかな。
映画のトーンもなんか奇妙です。
最初は楽しい学園ものドラマみたいで、
中盤は難病ものシリアスドラマで、
最後は暗殺サスペンスドラマ。
なんだか歪でかわった映画でしたなあ。
奇妙な映画すぎてナオミ・ワッツが出演してるのに
日本ではDVD発売もされてない。
Netflixで配信してるのを見るか、
海外盤のBlu-rayで見るしかないみたいですね。