あらすじには、社会学者で人気作家の女性が講演会で云々かんぬん書いてあったんだけど、そんなシーンから始まらない。南北戦争時代の黒人奴隷のプランテーションで黒人が支配者の白人からひどい目にあってるという描写から始まります。
それがけっこう長く続く。50分ぐらいかな。そこからいきなり現代のシーンになってあらすじに書いてあったようなことが描写される。
南北戦争時代の奴隷のジャネール・モネイが寝て、目を覚ますと現代になってて、ジャネール・モネイは学者。うん?どういうこと?ってなる。
彼女は黒人差別についての論客で差別の歴史、差別への反抗をとくメディアインフルエンサー。夫と娘と何不自由ない裕福な生活で、本も書いて講演会もしてみたいなのが描かれる。
そんな彼女に魔の手が伸びて、拉致されてしまう。
そしてまた目覚めると、そこは南北戦争時代で奴隷のジャネール・モネイになっている。農場主がスマホで電話する。え?スマホ?ってなる。
なるほど、ここは本当の南北戦争時代じゃないんだなっていうのがわかります。現代なんだって。拉致されて監禁されているっていうことかってわかる。
歴史ものみたいな始まりで、半分ぐらいから、輪廻転生SFか?みたいな感じになって、そうじゃなくて最後はシャマラン映画だねみたいなオチでした。シャマランにも「ヴィレッジ」っていうのがありましたよね。
昔の村かと思ったら、現代で昔の村みたいな生活してる場所だったいう話。あれのオマージュかな。
これさ、時系列をいじってるんだけど、いじったことで面白くなってないよなあ。最初の奴隷パートは、中盤の現代パートの後に起きたことなんすよ。拉致されて奴隷生活させられてるのを最初にもってきて、中盤に拉致される前の生活、どうやって拉致されたのかを見せて
最後に最初のパートの続きを見せるという構成になってる。これ時系列通りに見せてもよかったような気がしたけどなあ。
オチとしては、黒人差別について声をあげる学者のジャネール・モネイのことを邪魔に思ってる白人至上主義の議員が彼女を拉致して、南北戦争時代を再現したテーマパークに監禁していたっていう話なんです。
おめえら黒人は綿花をつむだけの奴隷なんだっていうことをわからせてやるって、黒人差別問題のことで白人にたてついてるやつをさらってきて、奴隷生活させるテーマパークを作ってたってこと?
ジャネール・モネイは成功者で奉仕される側にいる。ホテルやレストランで白人の給仕からあからさまに軽い扱いをされるのが描写される。黒人のくせに奉仕される側にいるのはおかしい、おまえらは奉仕する側なんだというのをわからせてやるぞってことなのかな、敵の心理は。
最初の南北戦争時代パートのジャネール・モネイの挙動がなんか変なので、これはなにかおかしいんだなってわかります。逃げ出す計画をしてるにしては、なんか変な違和感があるし、おまえの名前はエデンだろとか強制されて焼印おされたり。
そしたら逃げ出すといっても、時代は現代でテーマパークに監禁されてて、そこからの脱出劇だったっていうね。
そんで最後はジャネール・モネイの怒りが爆発。スマホでなんとか夫に電話できて位置情報を送信。議員たちを焼却炉にとじこめて丸焼き。追ってくる議員の娘とバトル。縛り首で馬でひきまわして倒す。
やられたことを倍返し。
ここから脱出するぜえええって北軍の軍服来て馬をとばすジャネール・モネイがスローモーションで疾走していく。しつこいぐらい長いスローモーション。後ろでは軍人が戦争というか、なんか砲撃とかしてるんだけど、森を抜けるとそこには立ち入り禁止マークや、携帯の電波通じませんマークとかあって、
さらに抜けていくと観光客が歩いてて、看板に南北戦争再現パークって書いてある。
FBIの捜査がはいっておしまい。
なんだっけ。最初に、なんか格言みたいなことが言われましたよね。過去は消えない、通り過ぎることもないだっけ。そんなこと言ってた。この映画は差別は消えない、未だにずっと通り過ぎることなくあり続けているって言いたいんだろね。
うーん、しかし策を弄しすぎたような気がしたね。時系列をいじらずに、拉致されて単純に南北戦争時代再現パークから脱出せよ映画にしたほうが盛り上がったかもしれない。
それのほうが敵の異常さも強調されるし、脱出のカタルシスが強かったかも。変に時間軸いじったせいで、ダイナミズムが失われてしまった。
しかし、敵は恐ろしいですね。現代にそんなテーマパーク作って拉致して奴隷生活させるって。ほんとうの南北戦争時代の人間より何倍も怖い。
変にシャマランテイストいれちゃったのがよくない方向にでたかな。