詐欺にあいまくって、借金だらけになります。旅行に行こうと代理店にお金を渡したら詐欺師で持ち逃げされる。雑誌社の記者に就職を斡旋するからと賄賂を渡すとそいつが詐欺師で持ち逃げされる。
彼女のもとに同じようにお金に困ってるやつらが集まってチーム結成。詐欺アドバイザーとして小林桂樹、夏樹陽子、伊武雅刀、尾藤イサオ、内藤剛志。狙いは薬師丸ひろ子にアプローチしてくるお金持ちの御曹司、時任三郎。彼と結婚するようにみせて大金をふんだくろうという計画に薬師丸ひろ子たちは一発逆転にかけるのであったが……。
騙し騙されのコンゲームものなんだけど、話の整理がうまくできてないから、何をしてるのかよくわかりません。薬師丸ひろ子と時任三郎の出会いからしてわけがわからない。変すぎる。
ときどき挿入される薬師丸ひろ子のドタバタギャグもよくわかりません。大雨の中でツイスト踊っちゃう~ってどういうことなんだろう?みたいな。ところどこビー・バップ・ハイスクールみたいだなって思ったら監督がビーバップの那須博之監督なんですね。
だからか、仲村トオルがゲスト出演的に出てくるのは。仲村トオルは田舎が老舗旅館で、薬師丸ひろ子に嫁に来てくれと猛烈アタックしてくる後輩の役です。話にからんでくるのかと思ったら、全然いなくてもいい賑やかしの役でした。
薬師丸ひろ子が運転するコルベットとベンツがカーチェイス。仲村トオルはスープラ。泥臭い激しいカーチェイスシーンもなんだかビーバップっぽい生々しさ。
詐欺師同士が詐欺合戦するっていう話なのでおもしろくなりそうなもんなんすけどねえ。流れが悪いっていうか、シーンとシーンのつながりが悪いっていうかね、ギクシャクしすぎてる。だから見てるのがけっこうきついです。
よくわからない上に、よくわからないおふざけがあるので、完全にノリに乗れなくて困ってしまう。時任三郎を詐欺ろうと思っていたら、実は時任三郎側も詐欺師グループで薬師丸ひろ子のお金を狙っていた。
薬師丸ひろ子の父親が成金で薬師丸ひろ子には2億円の預金があった。それを財津一郎をリーダーとする詐欺師グループが狙って時任三郎を御曹司に仕立てて薬師丸ひろ子に近づいていたのだった。旅行代理店の詐欺師三宅裕司、雑誌社の記者のふりした詐欺師石橋蓮司も財津一郎の仲間だった。
それぞれが思惑をもって結婚式にのぞむのだが、さて結末はどうなるのかみたいな。薬師丸ひろ子と時任三郎が詐欺をこえたところで、ほっこり気持ちを通じてっていう流れなのに、最後ふたりは一緒になるわけでもなく盛り上がらずに終了します。
時任三郎が分前もいらない、彼女とも一緒に行かない、ほなさいなら~と退場。なぜ、こんな消化不良なエンディングなっちゃったのか。ロミオとジュリエットみたいな死の偽装でうまくいって、二人は結ばれてよかったよかったで終わったらよかったのに。
薬師丸ひろ子が大人気で主演映画が立て続けに公開されてたときの1本だと思うので、薬師丸ひろ子ファンに配慮して薬師丸ひろ子は映画の中であっても誰かと一緒にはならないということなのかな?
そういや、薬師丸ひろ子主演映画で最後に男と結ばれて幸せになるやつってありましたっけ?どの映画でも恋心をいだきあう相手はでてくるけど、最後に一緒になってないような。いやあったかな。わかんないけど。
最後のウェディングドレス姿をたっぷり映す終わり方はファンサービスっていうやつか。