藤原竜也は元作家。直木賞もとってる作家だけど、過去に実際にあった出来事を小説にして本人に訴えられたかなにかして、それから転落人生をおくってる。そんな彼がまた何か書き始める。担当編集者の土屋太鳳は、これはいけると感じるのだが、これは創作なのか、また事実をもとに書いているのかと不安になって……。
藤原竜也が体験したことをもとに小説が書かれていく。実際の事件と創作がいりまじっていく。いろいろと事件がおきて、よくわからない不可解な出来事に見えたことが、あとあとこれはこういうことでこうなっていたのだとわかっていきます。一家失踪事件。偽札。古書店主が残した大金。謎がまた謎で埋め尽くされ、いったいどういうことなのか前半はさっぱりわかりません。
それが中盤からどんどん謎に解答がされて、ジグソーパズルのピースがはまっていくように、全体像があきらかになっていきます。それが爽快感あるというかというととくにないのが困りもの。
答えがわかっていっても、なるほどとか、謎がとけてよかったとか、おもしろいとか全然ならないのが惜しいです。
なんでなんだろうなあ、こんだけ前半に謎をばらまかれて、それを後半謎解きされたら、気持ちよくなるはずだけど、全然そう感じないのはなんでなのか。
誰がどうなろうが、どうでもいいと感じてしまうっていうかなあ。藤原竜也がトヨエツにどうにかされたところでドキドキもしないし。失踪した一家がどうなったかわかったところで、よかったとも悪かったともなんとも思えない。
主役不在っていうかなあ。主役は藤原竜也だけど、お話の中では別に主役じゃない。誰がどうなろうがどうでもいい。そのへんがこの映画の弱点かなあ。
事件の結末は悲惨なものになるしかないけども、作家としてそういう終わりにしたくないから小説は最悪なエンディングは避けた。そして現実もそうなっていたっていう最後だったのかな?
現実をもとに創作をしていたが、途中から創作が現実を引っ張っていた。小説にはそういう魔力がある的な。そういう御伽噺なのかな?パチパチパチと拍手して奇跡が起きたみたいな。適当な気分1回見ただけなのでよくわからない。2度3度見たらよくわかるのかさらにこんがらがるのか。まあ、でももう一度見たいと思わないのでわからずじまいか。
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