こんな話だったんだ。というかどんな話なのか見終わってもよくわからなかったけどね。最初はSFスリラーっぽい。不気味な感じもします。黒沢清映画かな?みたいな。別になにもかわったことのない人々が日常を過ごす日常の様子が描かれてるっぽいのに、妙な違和感を醸し出すみたいな。
なんか使われてる音楽がデジタルビートロックみたいな音楽でそれが映像とまったくマッチしてないので変なムードを醸し出します。ホラーっぽい音楽つけたらそうとう怖い感じになるだろうし、ほんと黒沢清映画になりそう。
そういうムードです。それでUFOが出てきて、出てきたっていうか出てないかもしれないけど、リリー・フランキーがちょっと記憶喪失みたいになって、浮気してるアシスタントとの夜のことが思い出せなくなる。
リリー・フランキーは天気予報士で当たらない予報をするお天気おじさんとしておなじみです。テレビ番組の天気予報コーナーを担当してるけどあんまやる気ありません。奥さんは中嶋朋子。娘は橋本愛で大学生。フリーターの息子、佐藤健。
そのうちリリー・フランキーは記憶が戻った、おれは火星人だといいだす。お天気コーナーで地球の環境破壊に警鐘を鳴らすことを言い出す。大変なことになると演説をぶって、最後に変な決めポーズ。娘の橋本愛は同級生のノリになじめず孤立ぎみの学生なんすけど、金星人として目覚める。
地球のおかしな美を正さなければと、ミスコンに参加とかしだす。佐藤健はウーバーイーツの配達とかやってるフリーター。配達途中に揉め事になった車が政治家秘書の佐々木蔵之介の車で、なぜか見込まれて秘書見習いとして働き始める。
そして水星人として目覚める。なんのこっちゃと。佐々木蔵之介も宇宙人らしいです。よくわかんないですが。リリー・フランキー、橋本愛、佐藤健が、おれはわたしは地球人じゃなかったと思い出す過程を描いていく。母親の中嶋朋子というと、水にはまる。あやしい水の販売ねずみ講にはまっていって、おいしい水を売る。なんだこの展開。
よくわからないけど、この家族はみんな地球の未来を憂います。リリー・フランキーは天候の乱れを。佐藤健は大人たちがいい加減なことをしたおかげで若者が割を食うという世代間の不公平を。橋本愛は美の乱れを。中嶋朋子はおいしい水を売る。なんだろよくわからない。家族ばらばら。
それでどうなるんだろって見ていたら、リリー・フランキーが癌になる。ガンなのかなんなのかはわからないけど、病気になって余命いくばくもないみたいな。そうなると家族が謎の団結をして病室からリリー・フランキーを運び出し、UFOがやってくる場所につれていく。
UFOにリリー・フランキーが吸いあげられてリリー・フランキーは故郷に帰るとかなんとかなるんだけど、家族を残して心残りを残していけないよって言うんだけど、上空のUFOから見下ろした地上には家族とリリー・フランキーがいるのが見える。
あれ?おれはここにいるのに、地上にもいるみたいな。結局なんだったんだろうみたいな。狐につままれるような話でしたとさ。火星人とか金星人とか水星人とかいうのは、彼らがそう思っているだけなのかほんとうにそうなのか。
それすらよくわからない。地球人じゃなくて自分は他の惑星の人間だと思って生きると、いろいろと見えてくるものがあるみたいな。人生の張りがでるみたいなことなのか。自分を異星の客だと思うと日常が違って見えるんだろう。中嶋朋子は宇宙人じゃなくて、水のねずみ講に生きがいを感じてしまった。
はまることはなんでもいいんだろうね。宇宙人でも水でも音楽でも映画でもなんでも。
家族ドラマのような環境問題ドラマのような話だったかな。どうなんすかね。三島由紀夫が小説書いたときは環境問題がホットだったのかな?それか宇宙ブームだったとか?
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