コントラクト・バトラーズ
タイプライターを探す意味ないんじゃないのか?自分のタイプライターで全部打ち直すとかすればいいだけなのでは?みたいな。なんか悲しくなるぐらいバカっぽい惨めな話だった。映画界で一旗揚げるぜとNYで脚本を書いてる人たちの話。脚本教室の先生が生徒のアパートを訪ねるとこから始まる。生徒が書いたという脚本がよくできてて、リライトを手伝うので共著っていうことにしないかという交渉です。俺なら大物プロデューサーにコネがあるから一緒に組もうという話。映画製作の裏側を描く内幕ものかなって思って見てるとそうではない雰囲気になっていきます。
その脚本がどういう経緯でその生徒のとこにきたのかっていう過去が描かれる。まあ言ってしまえば、その生徒が書いたものではなく、ネットで知り合ったやつの脚本で、手に入れるために作者を殺していたっていうのがわかる。
先生は生徒の脚本にのっかって自分のものにしようとして、生徒は別のやつが書いたのを自分のものにしようとしてっていう。いいできのハイジャックという脚本によって人生を狂わせる男たち。脚本の題名がハイジャックというのがおもしろいね。ハイジャックをめぐってハイジャックしあう人たち。
成功したい、他人から盗んでもっていうね。で、タイプライターなんすけど、ハイジャックという脚本が年代物のタイプライターで書かれていて、盗んだ生徒は脚本の名前の部分だけ自分の名前に打ち直すために同型のタイプライターをアンティークショップをめぐって探します。
え?そんなことする必要ないんじゃ……。全部を自分のタイプでやり直すなり、パソコンでプリントしなおすなりすればいいだけなんじゃって思ってしまう。なんか同じタイプライターで打たないといけない理由ってありましたっけ?
ないとしたらとんだ間抜け野郎じゃないですか。どういうことなんだろう。そういうどうしようもないやつらが映画界での成功を夢見て集まってくるっていうのを描きたかったのか。なんかダラダラしててピリッとしない話でした。
タイプライターを見つけて10ドルで買えてホクホクして帰宅途中に道端でジャンキーの強盗にあってタイプライターを奪われそうになる。あのジャンキーは映画界での成功を夢見てNYにきた夢追い人の成れの果てなのかな。
最後、死んじゃう女の子も有望そうな男を次々とのりかえていくという手で成功しようとする人だったし。脚本教室の先生は実際は大物とのコネなんかないし。生徒は脚本かけなくて人の脚本を盗むし、全員ろくでもない。
先生はNYからロスへ行くらしいけど、ロスでも同じようなことが毎日繰り広げられるのだろう。
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