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『コンペティション(原題:Competencia oficial/Official Competition)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


映画制作の内幕もの。映画作りが始まって監督と俳優二人のリハーサルの風景がメイン。3人で台本のセリフの読み合わせして、どういう方向で演技するのかをやってみて、演出プランを考えるという映像が続く。監督を演じるのはペネロペ・クルス。俳優はアントニオ・バンデラスとオスカル・マルティネス。

ペネロペ・クルスは鋭いセンスをもちカンヌで受賞したりしてる天才肌の監督。アントニオ・バンデラスは人気がある系の俳優。オスカルは演技教室をやったりしてる、演技派として知られるベテラン俳優。

3人がそれぞれ癖が強いから、リハーサルでもけっこうもめます。映画の冒頭でこの映画が作られることになった経緯をやってんすけど、製薬会社かなんかの大金持ちのおじいさんが、おれは金持ちっていうだけじゃ満足できない、

人からもっとすごいと言われたい、そうだ映画でも作ったら文化に貢献したと感謝されるだろうってことで映画を作ることにした。

原作はノーベル賞をとった小説。映画化権をおさえて、監督は天才のペネロペ・クルス、人気俳優と演技派ベテラン俳優の夢の共演というキャスティング。お金に物を言わせて一流どころをそろえたって感じ。

でもおじいさんは原作小説を読んだこともないし、映画にも興味はないのです。

まあ実際そうなんだろね。出資者はどれぐらい儲かるかしか考えないだろう。

クリエイターのほうはクリエイターのほうで、自分の我を通すことにこだわる。名声、お金、成功、賞とか、自己満足、自己顕示欲を満たしてくれるから俳優とかやってるわけで。

アントニオ・バンデラスのほうはわかりやすいです。見るからにチャラい。演技もフィジカルでやるタイプ。台本を読み込んでキャラクターの内面を深くさぐったりはしない。

内面じゃなくて観客がひきつけられる動き、セリフまわしをやればいいっていう考え。

一方、オスカル・マルティネスのほうは、メソッドタイプっていうやつですかね。演じる役に内面からなりきることでいい演技ができると思ってるタイプ。知性派、俗世からは距離をおいた孤高の職人気取り。

表面的には違う二人の俳優なんすけど、実は似た者同士です。オスカル・マルティネスは演技一筋っていうふりしてるけど、アントニオ・バンデラスよりも俗物かもしれない。

今度の映画でアカデミー賞もとれるかもなってアントニオ・バンデラスが言ったら、あんな低俗な賞はどうでもいいってオスカル・マルティネスは興味ないふりするんだけど、

一人のときにアカデミー賞をとったらこんなスピーチしようって鏡にむかって練習してるのをペネロペ・クルスに覗かれてました。はずー。アントニオ・バンデラスのことを軽蔑して見下してるけど、それは同族嫌悪に近い。

オスカルが隠してる欲を、全身で表現してるかのような存在がアントニオ・バンデラスだから、見てるだけでいらつくんだろね。

まあ、アントニオ・バンデラスはわかりやすい俗物。オスカルはひねくれた俗物。俳優なんてみんなこんなもんですよみたいな。

アントニオ・バンデラスもひどかったなあ。考えるよりも先に口が出ちゃうタイプで、おいあそこにいるブサイクな女を見ろよ、あれ監督のレズ相手だぜ、賭けようぜってオスカルに言うんだけど、その女の人はオスカルの妻。

やば~みたいな。

ペネロペは天才肌なので、俳優たちへの要求もクレイジー。恐怖感を実際に感じて演じてみてほしいってことで、クレーンで巨大な岩をつるして、その下でリハーサルやったりするわけ。

なんかこれ意味あんのかな?みたいな。まあ、その岩はほんとはハリボテで安全だったんだけど。

あとはなんだ、ペネロペ・クルスが二人が大事にしてるこれまでの受賞のトロフィーをもってこさせて、それをシュレッダーで粉々に破壊するとか。自分のカンヌの像も壊してました。

自分ではどうにもならない虚無感みたいなものを感じてほしいとかなんとか。監督が一番クレージー。

なるほど、これもクレーンの岩のときみたいに、偽物を作ってそれを壊して、本物は無事ですよ~ってなるのかと思ったら、普通に本物を壊してたらしい。

アントニオ・バンデラスが怒って、精神的苦痛の慰謝料や、新しくトロフィーの複製品を作る費用を請求するとかやってました。

あとなんだっけ、スポンサーの製薬会社のおじいさんの孫が、素人だけどオーディションでよかったからってキャスティングされて、アントニオ・バンデラスとオスカル・マルティネスとのキスシーンのリハーサルをやるんだけど、なぜかすごい数のマイクで集音してた。

このシーンは音が重要なのよってペネロペ・クルスが言ってたけど、どういうこと?みたいな。熱烈なキスをやってみせるアントニオ・バンデラス、ひかえめな普通のキスシーンをやるオスカル・マルティネス。

ダメダメ、そうじゃない、わたしがやってみるからって、ペネロペ・クルスがその子にキスするんだけど、すんごいテクですんごいいやらしいキスをやるわけ。その場でキス以上のこと始まるんじゃないかって勢いでくんずほぐれつしだす。

クチャクチャぐちゃぐっちゃすごい数のマイクで集音された音をヘッドフォンできかされて、あえでいる孫娘を見せられて、スポンサーのおじいさんは、気まずくなって帰ります。孫にあとでどうだったか教えてくれっていって逃げるように退散してたのがおかしかった。

これ完全に監督のペネロペ・クルスの私情がはいったキャスティングですよね。リハーサルもペネロペが楽しみたいからやってる。ペネロペ・クルスはレズなんすよ。監督のお気に入りの人がいい役をいきなりやってたりすることも映画ではよくあることですね。

あとはなんだろ。アントニオ・バンデラスが自分は実は膵臓がんで余命あと少しなんだって二人に告白。それは大変だわってショックをうけた二人なんすけど、それは嘘でアントニオ・バンデラスはトロフィーを破壊された仕返しに、そんな嘘演技をしてみせたとかあった。

君の演技はすごいよ、君はすごい俳優だ尊敬すると感銘をうけた様子のオスカル。ありがとありがとってアントニオ・バンデラスは真に受けるんだけど、それもオスカルの嘘演技だった。

なにやってんだみたいな。そんでアントニオ・バンデラスがオスカル・マルティネスを殺すラストシーンのリハやって、これでいけるってなって撮影開始祝いのパーティーです。

パーティーで酒飲んで、アントニオ・バンデラスへの嫌悪感が最高潮にたっしたオスカル・マルティネスは屋上でタバコ休憩でアントニオ・バンデラスの悪口を言いまくる。

それを運悪く聞いていたアントニオ・バンデラスが怒ってつめよると、オスカル・マルティネスが勢いよくつかみかかってきた。それをいつもトレーニングしてる合気道のわざで、投げ飛ばしてしまう。

落下して動かないオスカル・マルティネス。やべー、どうしよどうしよ、殺しちゃったってトイレであせるアントニオ・バンデラスだが、ダイジョブ大丈夫ばれやしないさって黙っておくことにします。

騒ぎになってる現場にもどってきたアントニオ・バンデラスがオスカルの奥さんを抱きしめてるところに、ペネロペ・クルスと目があう。

ペネロペ・クルスのほうはピンときて、こいつやってんなって感じです。なんかあったなって気がついてるけどなんも言わない二人。

そしてシーンがかわって、映画が完成してお披露目されて記者会見で記者たちの質問をうけてるシーンになります。映画はアントニオ・バンデラスが一人二役で演じて、評判もいいみたい。

この一人二役は、アントニオ・バンデラスが膵臓がんだと嘘ついたときに、オスカル・マルティネスがペネロペに、ぼくがヒゲありとなしで兄弟を一人二役で演じるっていうのはどうだろってもちかけてた。それがアントニオ・バンデラスの一人二役につながったってわけか。

オスカル・マルティネスは死ななかったけど、まだ昏睡状態で目覚める見込みは薄いと医者に言われています。

彼は素晴らしい俳優だ、彼との友情を語るアントニオ・バンデラス。会場のみんなは感動。ペネロペ・クルスはどう思ってるのか、サングラスに隠された目はどういう表情をうかべているのか。

まあそんでシーンがかわって、オスカル・マルティネスがねてる病院のシーンになって、オスカル・マルティネスが目を覚まします。なんか意識もはっきりしてて、アントニオ・バンデラスのクソ野郎ってつぶやく。

そしてペネロペ・クルスの目元アップの映像になって、映画はいったいいつ終わりを迎えるのか。おわりって画面に出たときか、それとも続いていくのか、とかなんとかいろいろ講釈たれて、ニヤッとしておしまい。

いやー、なかなかよかった。おもしろいっていう感じでもないけど、内幕モノってだいたい楽しめる。

ペネロペ・クルスが作ることになった映画の内容が、憎み合う兄弟のはなしで、最後弟が兄を殺して兄になりかわるみたいな不条理劇なんすけど、それがそのまんまアントニオ・バンデラスとオスカル・マルティネスのことになってて

二人はずっといがみあってて、最後はアントニオ・バンデラスがオスカル・マルティネスを殺しちゃう、まあ殺してないけど、そして一人二役でオスカルになりかわるっていうね。

演じている虚構と実際の現実が重なり合わさって展開する。だから映画はどこまでが虚構といえるのか、どこまでが映画であって、どこで終わりといえるのかわかりませんよみたいなことなのかな。

映画は現実であるみたいな。

なんか映像はスタイリッシュでかっこよかったし、俳優たちの演技もよかった。意外と拾い物だったかな。

一番おもろかったのは、ダンスのシーンかな。女の子がTikTokみたいな振り付けのダンスを踊ってるのをベッドでペネロペ・クルスがぼんやり見てるシーンが、なんか変で好きだなあ。あとで自分一人でも似たようなダンスしてたけど、ぜんぜんうまくないペネロペ・クルスとかもおもしろくて好きなシーンですね。

アントニオ・バンデラスやペネロペ・クルスはもう大ベテランで、最近はあんまりいい作品でてるイメージなかったんだけど、意外といけるやつもあるんだね。

監督はガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーンっていう人でアルゼンチン人らしいです。



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