藤田進主演、黒澤明監督の「姿三四郎」を現代ドラマとしてやろうみたいなことなんだ。だったらなんかわかるような気がする。柔道家の青春ドラマをやってるわけか。まあ、ぜんぜん意味不明だけどね。
監督はジョニー・トー。ルイス・クー、アーロン・クォック、チェリー・インの3人が主役です。ルイス・クーはバーの雇われ店主で借金まみれで飲んだくれ。昔はすごい柔道家だったのだが今は柔道を捨ててどん底生活。
そこにアーロン・クォックが訪ねてくる。柔道やろうぜ!って勝負を挑んでくる。アーロン・クォックは流れの柔道家。強いやつに会いに行くが心情なのか、道場破りやったり、強そうなやつと対戦したりしてます。
時代は現代で映像もばりばり都会的なのに、放浪の柔道家ってどういうことなのか、脳みそが混乱します。
チェリー・インは歌手、女優を夢見る女。家賃も払えず部屋を追い出され、オーディションもうまくいかず、ルイス・クーのバーに歌手として雇ってもらおうと転がり込んでくる。
この3人が生活をともにし、いろいろあったりなんかして、最後はみんな夢を取り戻すみたいな感じになっていきます。
乱闘シーンで柔道を路上でやりあったかと思ったら、次のシーンではエモい音楽がかかってちょっとしんみりする青春ドラマみたいなシーンになったり。
唐突に質感というか、物語の肌感がかわるのが奇妙すぎてぶっとんでる。
この変化はおもしろいと思ったけど、めちゃくちゃわかりにくい。最初のほうなんか、なにがなんだかよくわからない。いったい何がどうなってるんだ……って狐につままれたような気持ちになる。
アーロン・クォックが妙な明るさで、柔道やろうぜ!ってやってくるのもよくわからない。なんだこの人?って戸惑う。
ルイス・クーがもと柔道家っていうのも、なんとなくしかわからない。道場やってるおじさんがいて、息子がロンゲでちょっとおかしいやつで、姿三四郎の歌を四六時中歌ってる。
その道場にルイス・クーはもと所属してたらしい。今はその道場はさびれてしまって、道場主とその息子は道端でチラシをくばって人を集めようとしてるが、だれも相手にしてない。
いったいルイス・クーになにがあったんだ……。わからない。
ルイス・クーはヤクザがゲーセンで集金してるとこに行って、バッグをすりかえてお金を盗もうとしたりします。うまくいくんだけど、そのヤクザにおまえか、また柔道で勝負するかとかいわれる。
え、このヤクザも柔道家なの?みたいな。レオン・カーフェイが腕折技が得意な柔道家でこいつともまたアーロン・クォックが勝負して脱臼させられたりする。
世界観がよくわからない。なぜ柔道がそんなに普通なのか。出てくる男がみんな柔道やってる。
路上で柔道の投げ技は危ないからやっちゃダメだって思ってしまうが、がんがんみんな投げあいしてんの。
アスファルトに投げって死んじゃうよ~みたいな。いくら受け身をちゃんとやってもやばいよ~って。
柔道っていうと、オリンピックとかでやってる今のスポーツ柔道を思い浮かべるけど、この映画でやってる柔道は昔の実践的な柔道でした。相手がまいるまで投げや締めを繰り出し続けるスポーツ化する前の柔道。
だから一度投げたからそこで終わりじゃない。相手が戦闘不能になるまで勝負がつかない実戦柔道。
最後は原っぱでレオン・カーフェイとルイス・クーが対決。ルイス・クーが勝って、ソレマデ!ってレオン・カーフェイが自分で言って負けを認めて去っていくのだった。自分でそれまでって言うんかーい!それは審判がいうセリフや。
チェリー・インは実は金持ちの娘で父親がもう夢を諦めろと迎えに来て、家に帰ることになったんだけど、土壇場でやっぱり夢をあきらめられないと飛び出していく。
ルイス・クーは柔道家として道場を立て直そうと、息子といっしょにかんばるって感じでおしまいだったかな。
とにかく奇妙な映像の連続で脳がバグってしまったので、最後のほうはどうなったのかよく覚えてないです。なにがどうなったのか、話の順番もよく覚えてない。
息子が歌う柔道の歌、あれなんだっけ?柔だっけ?の奇妙な歌声も謎すぎる。
そして最後のエンドロールで、黒澤明監督への感謝の言葉。なるほど、柔道への尊敬と愛の映画なんだ~って謎の納得をしてしまう。
さんざん変なものを見て、最後になんかうまくまとまったな、いや、まとまってはいないけどって、妙な充実感を覚える。奇妙な映画だったなあ。