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『夜の片鱗』【映画のあらすじとネタバレ感想】


若い女の子が軽いきっかけでヤクザと好い仲になって街娼になる話。桑野みゆきは19歳で三菱蛍光灯で女工として働いています。夜は知り合いのバーでホステスとしてバイト。お客でやってきた感じの良いサラリーマン、平幹二朗に惚れる。

紳士的でスマートな平幹二朗。何度かデートを重ねて親密になっていく二人。そして同棲生活になるんだけど、平幹二朗は働く様子はなく桑野みゆきの稼ぎでやりくりする。平幹二朗はサラリーマンなどではなくヤクザだったのです。

まあ、桑野みゆきも、うすうす感づいてるんだけど、平幹二朗のことが好きだし楽しいしということであまり深くは考えてなかった。そのうち平幹二朗は桑野みゆきに客をとってくれねえか、今月上納金が厳しいんだみたいなこと言い出します。

拒否するんだけど、なし崩し的に客をとることになります。何度かそういうことがあって、平幹二朗はさらに街に出てタチンボして客をとってくれと言い出す。さすがにそれはできないと、桑野みゆきは実家に帰る。

実家にヤクザの組のものがあらわれて、兄貴は反省してます、街に出て客をとれなんて言わないから戻ってきてくれと言ってますと言われて桑野みゆきは戻ることにします。しかし、戻った桑野みゆきを待っていたのは、組員たちによる残酷な暴行リンチでした。

おめえがしっかりしねえから女になめられるんだと、平幹二朗もボコられる。自分の女がまわされるのをなすすべもなく耐える平幹二朗。まあ、平幹二朗はヤクザでヒモでポン引きなんすけど、極悪人という感じではなく、どちらかというと情けない男って感じでした。

組のなかでも下っ端で出世しそうにない感じ。

まあ、そんなことがあって、桑野みゆきは街娼としてデビューして稼ぎます。それで客の男の一人が桑野みゆきに惚れる。どうして君がこんなことしてるんだい、こんな仕事してちゃいけない!僕と一緒になろうとか言う男。

めちゃくちゃだな。どういう思考してんのかよくわからないやつなんだけど、とにかく桑野みゆきに執着する。一緒になろう、こんな生活おかしいよ、女は子供作って家庭もってというのが普通の幸せってもんだとおしつけてきます。

風俗に行って風俗嬢に説教してエクスタシーするタイプの男か?って思ったんだけど、どうやら本気で桑野みゆきに惚れてるらしくて猛烈なアプローチは止まらない。

桑野みゆきは今更どうにもならないわよって、ちょっと心惹かれながらも全力でこたえることはできない。そんなときに平幹二朗が組の抗争で敵から金玉を蹴られて怪我して男性機能が不能になってしまいます。

男としてのちからで桑野みゆきをねじ伏せられなくなった平幹二朗はできるヒモに変身。桑野みゆきの下着の洗濯をするし、家事や料理もこなし、あれこれ桑野みゆきに気を使う男になってしまう。

こんな姿を見たくなかったと桑野みゆきは虚しい気持ちになる。まあ、それで平幹二朗を捨てて求婚男の誘いにのって駆け落ちをする寸前までいきます。でも行けない。待ち合わせ場所に向かう途中で引き返して平幹二朗と一緒にいつものように家に帰る。

わたしはなんなんだろう。この男はなんなんだろう。それまでの人生、これからの人生、わたしという人間、男との関係、断ち切ろうにも断ち切れないと思った桑野みゆきは包丁で平幹二朗を刺してしまう。

というお話でした。まあ、ちょっと長いというかのんびりしてるというか、上映時間は短いのにすごく長く感じた映画でした。

何も知らないうぶな若い女が変な男に引っかかって人生を台無しにした話だと表面的には見えるけど、桑野みゆきは自分で望んで平幹二朗との生活に飛び込んでるし、引き返そうと思えば何度かターニングポイントはあったのに戻らなかった。

これが彼女がしたかった生き方なのではないのか。平凡な幸福では満足できず、刺激を求めた。最後は男を刺し殺すところまでいったわけで、不幸には違いないけども、桑野みゆき的にはこれがみずから選んだ幸福なのかもしれない。



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