俳優はフランス人でフランス語を喋ってるみたいなんだけど、イタリア語の吹き替えになってました。フランス語版もあるのかな?
まあ、よくある定番のお話ですね。復讐する殺し屋もの。このときアラン・ドロン何歳ぐらいなのかなあ。そんな年でもなさそうだったけど、まったく覇気がなくて虚無だった。
妻と子供をいっぺんに失ったショックなのか、つねに無表情でぼんやりしてた。まあ、普段からそういう人っぽい設定だったけどね。殺しの仕事をたんたんとこなしてたし。感情の起伏がない男。
幹部をまた一人また一人、順調に始末していくアラン・ドロン。組織は殺し屋をおくりこんでくるんだけど、まったく危なげなくアラン・ドロンが返り討ちにしていく。余裕すら感じます。
カーチェイスシーンとかもあるよ。西部警察みたいなカーチェイスで、今こういうのはなかなか見ないなあっていう泥臭いカーチェイスだった。
あとなんだろうなあ。アラン・ドロンの無気力とカーチェイスと、あと、そうだ、協力者の女の人がひどい目にあいすぎでかわいそうでした。
幹部の情婦でアラン・ドロンに協力してくれる女性が出てくるんだけど、風呂があつすぎると湯船にぶん投げられたり、アラン・ドロンの留守中に殺し屋がやってきて家にいた女性がボコボコに殴られたりする。
ひどい目にあいすぎる。あまりにも扱いが悪いので逆に笑えてくる。3人ぐらい殺し屋がやってくるんだけど、アラン・ドロンがいねえってことで女の人をボッコボコにする。食器棚に頭から突っ込まされたり、思っきりぶん殴られたり。
そこまでやる意味ある?みたいな。アラン・ドロンはその間に幹部の屋敷に行って幹部を始末する。華麗な手並みでこれまたまったく危なげなく、見張りを始末して幹部も始末です。強すぎるアラン・ドロン。
まあ、組織の幹部が引退させずに始末しようとしたのも頷ける。組織のことも知ってる、腕もたつやつが自由になってもらったら困るっていうね。
そしてアラン・ドロンは女性を連れて実家に避難します。しばらく潜伏して残りの幹部を片付けるかあって思ってると、幹部が手打ちを提案してきます。
娘の結婚式に来てくれと招待されるアラン・ドロン。結婚式で手荒なことはせんだろうということで結婚式にノコノコ参加するアラン・ドロン。これで手打ちかっていうところに、仲間だと思ってた男に撃たれて、唖然とした表情をするアラン・ドロンで映画は終わりです。
怪我したアラン・ドロンを匿ってくれた街の有力者みたいな男が、幹部の椅子を餌にちらつかされてアラン・ドロンを裏切るというエンディング。
アラン・ドロンが笑顔で近づいていったところで、ズドンと撃たれる。そのときのアラン・ドロンの唖然とした表情。それまで無表情だったのは、このびっくり顔を最後に見せるための前フリだったのか。
あんなに余裕かまして殺しを完遂していたアラン・ドロンが、あっさりとやられるというなんとも意外な最後でした。
こいつは信用できると思ってた男に裏切られる。どんなに凄腕でも信頼していた人間の裏切りには勝てないってことかあ。