全然なのよ。全部が形だけ。一家が引っ越してきました。その家はかつて墓地だった土地に建てられて近くには電線の鉄塔が立ってます。家で奇妙な出来事がおきます。小さな娘が異界に連れ去られてしまいます。
途方に暮れて親は大学の霊能力研究室に助けを求めます。どうもあっちの世界に連れ去られてしまったらしいむすめを救うために助っ人として超常現象TVをやってる人がやってきます。みんなでロープひっぱって無事娘を助け出します。
これで終わりとおもったらまだ終わってなくて最後にもうひと盛り上がり。そんな感じ。これが緊張感のあるシリアスなドラマとして展開していかない。ただそういう形だけでやってるんすよ。全然家族のドラマとか、娘を取り戻すぞと戦う親心とか、そういうのが伝わってこない。
ただの形でやってるだけ。最後もどうやってあの霊能力者がポルターガイストをおこしてるやつらを沈めて生還したのかまったくよくわかりません。なんかやってなんかうまく戻ってきたっていう形だけ見せる。
サム・ロックウェル演じるダメオヤジの再起の物語として作ってくれてたらなあ。サム・ロックウェルほんとダメダメオヤジなんすよ。会社をリストラになってお引越し。なぜか郊外に家を買う。わけわからんのだけど。
クレジットカードも停止されそうなほどお金に困ってるのになぜ家を買う。奥さんが会社勤めてるのかなと思ったけど、そうじゃなくて専業主婦。親が富豪で金持ちなのかなと思ったけど、そうでもなさそうです。
職もない。金もない。自暴自棄になったサム・ロックウェルは娘にスマホを買ってやったりピザを買って帰ったりします。なんだこの父親はみたいな。なるほど、ここから再起するという話をやるんだなって見てるじゃないすか。
そしたらポルターガイスト現象がおきて娘がさらわれてからも、サム・ロックウェルのダメオヤジぶりは続きます。なんにも役に立たない。一向に再起しない。
いやー、まってくれよ。こういうのは、ダメオヤジが家族が危機にめんして、勇気をふりしぼって再起して家族を守って父親としてのメンツを取り戻すっていうドラマにするのがセオリーなんじゃないのかな。
サム・ロックウェル、ただぶつぶつ文句言ってるだけのただのダメおやじのまんまで映画終了。なぜリメイクした。なぜこんな形だけのリメイクを。
それに悪霊が悪さする系の映画を見るたびに思うんだけど、死んでからも人に迷惑かけるなんてほんとやなやつらだな、悪霊はって。墓地を移転するのに、業者が適当やって墓石だけ移動して棺桶をそのままにしてそこに家を建てたから、悪さしてるらしい。
死んでからもまだこの世の人間に悪さして迷惑かけるって人間ってめんどくさいなあって思っちゃう。