日雇いの工事現場仕事じゃいくらやっても母親の病院代を稼げない。こうなりゃあやしい仕事もやろう。という感じで闇の世界に足を踏み入れていく主人公です。主人公の能力は電気ビリビリ。手から電気ショック波みたいなのをだして、電子機器を狂わせたり、人をビリビリさせたりできます。
世の中にはいろんなタイプの能力者がいるっていう設定。物を溶かすやつとか、念力使うやつとか、癒やしのやつとか、いろいろいますけど、なんかみんな迫害されて犯罪に走るか日雇いで糊口をしのぐかみたいなやつらばっかみたいです。
超能力が特殊な人として世間から疎まれる存在という比喩として使われてる感じですかね。だから、超能力アクションでスカッとするぜみたいな感じではないです。
超能力者を便利な大工としてこき使う人足頭とかさ。もう悲しくて見てられない。すごい特技があるのに、まったく有効利用できてない。その上、普通の人間から下に見られるという屈辱。こんな惨めな超能力者がいるだろうか。
まあ、能力者が迫害されて立ち上がるみたいなそういうのはあるけど、この映画はそういう壮大なテーマの映画じゃないんすよ。もっと小さな、主人公が母親の病院代稼ぐためにケチな犯罪に手を染めていって大変なことになるっていう、こじんまりとした話なんすよ。
それがまた哀愁漂う感じで、ほんと陰気で暗い気持ちになっちゃいます。