お話はどうということもない、いつものあれかみたいなやつなんすよ。浜田光夫とか和田浩治とか出てきて、誰とくっつくのかくっつかないのかみたいなことがあったりするやつ。だからストーリー的には見どころは特にないです。
この時代の日活映画の見どころは街並みの風景ですね。1960年代の町の様子が見れて面白い。ロケだけじゃなくて、日活のオープンセットで撮ってるシーンもあるんだけど、ロケシーンの町の雑多な感じというか、ほこりやチリが舞い上がってるせいなのか、なんかもやがかかってる感じがおもしろい。
東京もこの時代は開発中、発展途上中だったんだなあみたいな。都市開発が進んでいってるムードがおもしろい。
いや、おもしろいところありましたね。浅丘ルリ子の関西弁?ダメよダメなんよみたいなこと言うイントネーションが奇妙すぎてちょっとおかしかった。4人は関西人の設定なんすよ。父親の伊藤雄之助が後妻をもらったので、実家を出て東京に嫁いだ芦川いづみのもとへ、とりあえず家出した3人。
東京で仕事を見つけて、それぞれやっていくみたいな。女性の生き方の話でもあるなあ。後妻として主婦をやる人もいれば、芦川いづみみたいに普通に結婚して夫となんとなく平穏にやっていくひともいれば、まだ子供で父親をとられたとふてくされ気味の吉永小百合もいる。
浅丘ルリ子は金持ちのボンボンか、それとも昔なじみの男か。どっちを選ぶのかみたいなことで揺れ動く。和泉雅子はアメリカに行くとか大きな夢を語るけど、実現はなかなか難しそう。生き方はいろいろあるし、正解もわからない。難しいねみたいな。