カメラがほとんど主人公周辺の映像しか映さない。だから低予算なんすけど、雰囲気作りがうまくてなかなかいい。よかったですよ。
主人公が地下鉄から出ると町は無法状態になってて銃撃戦が始まってる。いったい何がおきたのかっていうのを見せていくサバイバルサスペンス。主人公は女子大生で、途中で助けてくれた大男と一緒にあちこち動き回って生き残りの道を探る。
黒い装備に身を固めた兵隊と住民が銃撃戦とかしてて、何がおきたのか、外国からの侵略か、テロか?って感じだったんすけど、なんとテキサスが独立を宣言して進軍してるんだとか。アメリカで内戦が起きてるっていう設定。
それで主人公が立ち上がって内戦を食い止める……とかいう展開にはなりません。戦争状態に直面した主人公たちがあたふたするのを見せていくドラマ映画です。
だからなのか、ケガしてその治療するシーンとかをけっこう長々と写したりします。ガラスの破片が足にささった!抜くぞ~イテテテテテみたいなのを長い尺で見せたり、主人公の指が撃たれて吹っ飛んだのを消毒するシーンとか、無意味に思えるほど長い。
まあ、こういう描写を重ねることで無法地帯化してる世界だという空気を醸し出す演出なんでしょうけどね。
おもしろかったのが、ブルックリンでしたっけ、この町の住人が無法地帯の状態にすぐに順応してるところです。売人とかギャングとかいっぱいいて、銃をいっぱい隠し持ってて、攻めてきた兵隊もあまりにも抵抗が激しいから想定外で驚いてた。
それが笑っちゃったなあ。日本だったらこんなすぐに反撃とかできないですよね。普通の住民が兵士が攻めてきたから銃で反撃とかできないし。
なかなかうまく工夫して撮ってる映画でよかったんすけど、あれ?もう終わりかみたいなすごい唐突な終わり方したのが残念といえば残念かな。なんかひとつ山場となる盛り上がりがほしかったような。
まあ、仕方ないですけどね。突然戦争状態に巻き込まれたただの普通の人がどうなるかっていうのを見せる映画なので、最後はあっさりとやられてしまって終わりという終わり方になるのは当然といえば当然なので。