子供と嫁を殺して逃げていた男が捕まる。逃亡中、彼は実在のジャーナリストの名前を騙っていた。ジェームズ・フランコが演じています。ジャーナリストを演じているのはジョナ・ヒル。優秀な記者だったんだけど、捏造記事を書いたことによって職を失っていた。
そんなところにあなたの名前を騙って捕まったやつがいると知らされて、ジョナ・ヒルは興味をいだいてジェームズ・フランコに会いに行くわけです。これは特ダネの匂いがするぞ、これで本でも書いて復帰できるかもって期待して。
それで面会して、事件のことを聞く。かわりにジェームズ・フランコに文章力の指導をする。ジェームズ・フランコは無実を主張しているんすけど、状況証拠は彼の有罪を示している。いやー、なんかさ、こういう設定だと面白くなりそうじゃないすか。
でも全然おもしろくないんすよ。びっくりするぐらいつまらない。なんか描き方がはっきりしない。実話ベースだから、ドキュメンタリーっぽい抑えた映像で作りたかったのかもしれないけど、それにしてももやっとした作りだった。
ジョナ・ヒルを利用しようとするジェームズ・フランコ。ジェームズ・フランコに奇妙なシンパシーを感じるジョナ・ヒル。お互いが本心を明かさず、やりとりを重ね、裁判を迎える。
結局、なにを描きたかったのか?よくわからない。ジェームズ・フランコの狡猾さを描きたかったのか。ジョナ・ヒルの記者としての野心を描きたかったのか。事件の真相を追いたかったのか。なんかはっきりとしないんすよねえ、すべてが。
なんかさ、登場人物が意味ありげな表情して、いい感じの音楽が流れて、みたいな描き方はどうにかならんのかな。何かいい感じに見えるけど、何も描かれてないから空っぽなシーンに見えちゃう。
セリフじゃなくて映像で語るつもりなんだろうけど、語れてないから困る。
うーん、再起をはかることに必死になってるところを、頭のいい殺人者に利用されたけど、裁判では有罪になったし、本も売れてよかったけど後味悪かったなあっていう話かな。
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