続編だけど、前作より時間が過去になるタイプ。前日譚をやっておもしろいやつってなんかありましたっけ?つまんないやつばっかのような。スターウォーズでダースベイダーがいかにしてダースベイダーになったかをやった123とかくそつまらんし。
ガンダムでシャアの子供時代やったジオリジンとかもおもしろくないし。「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターの生い立ちやったやつとか最悪だったし。
魅力的なキャラクターの過去を描くと、なぜかぜんぜんおもしろくない。なんでなんだろね。過去にいろいろあって、いま現在こうですよって描くと深みが感じられるけど、その過去をふつうに描かれても深みがない。
むしろ手品の種明かしのようで、白けてしまう。神秘性が失われてしまうからかな。過去にいろいろあったと想像するのと、過去にあったことを実際に目にするのでは、想像するほうが無限に広がりがあるわけで。
この映画は続編とかフュリオサとかまったく知らずに見たほうがおもしろいかも。続編だけど、前作を知らないほうが楽しめるタイプかもです。むしろこれ見てからのフューリーロードのほうがあがるんじゃないか。
前半はずっと子役。いつアニャでてくんねん?って何度も思うぐらい丹念に子供時代が描かれる。いろいろあったんだなあみたいな。植物が育つ奇跡の土地の出身のフュリオサがさらわれてそれを母親が追跡して取り戻そうとする。
子供を取り戻したいというのと、緑の地の場所がばれたら一族の平穏が失われてしまう。だから必死。
オカン強い。敵のバイクをのりついだりして、歴戦の猛者って感じでした。ライフルの狙撃の腕も一級品。それで、フュリオサ奪取に成功一歩手前までいくんだけど、敵の女に変な情をかけたせいで失敗。とっつかまってフュリオサの目の前で拷問されて殺される。
敵はクリス・ヘムズワース。マイティーソーのばったもんみたいなヒャッハーな北斗の拳にでてくる中ボスみたいな悪党です。北斗の拳味がすごい。というか漫画の北斗の拳がマッドマックスをちょうだいしてるからテイストが似てるのは当たり前なんすけど。
あまりにもクリス・ヘムズワースたちが北斗の拳の雑魚やられキャラっぽすぎて、とらわれた子供のフュリオサがリンに見えてくる。
いつケンシロウが救いに来てもおかしくないみたいな。でも誰も救いに来てくれないので、フュリオサはひとりで強く生きていきます。クリス・ヘムズワースのところからイモータンジョーっていう砦の支配者のところにうつされる。
花嫁として育てられることになるんだけど、うまく逃げ出す。そして坊主頭にして顔を汚してしゃべれないという設定にして下働きの小僧にまぎれこんでやりすごして過ごします。どういうこと?バレバレやん?なんでばれないのか?
あの世界の人間は砂とか栄養不足とか化学物質汚染とかで、目も頭も悪くなってるから、ばれずにすんでるのかな?イモータンジョーの息子とかほんと抜け作ですもんね。逃げたのばれたらまずいから知らん顔しとこうって思ってるうちに忘れちゃったのか。
そんでときは流れて成長したフュリオサ。メカニックとして、警護隊として頭角をあらわしていく。凄腕ドライバーのおっちゃんに腕をみこまれて相棒として働きます。このトラックのうんちゃんがいい人で、サバイバルやドライビングテクとかそういうのを全部伝授してくれます。
職人やね。腕のいい職人が逸材をみつけたって喜んで育成してくれたった感じです。生き残ったら、おまえのいきたいとこへどこへでもいっていいぞって約束してくれる。過去は不問。このおっちゃん、珍しく信用できるやつだってことでフュリオサも信頼していく。
フュリオサの目的は、母親を殺したクリス・ヘムズワースへの復讐と故郷の緑の大地へ帰ること。
故郷のかたみとしてもってる果実の種を見て故郷を思い出し、腕に星の位置をかきこんで故郷への帰る道筋を記録している。
なんやかんやあってクリス・ヘムズワースと対決することになるんだけど、クリス・ヘムズワースがくだびれちゃっててなんだか疲れ切ってるのがおもしろかった。
フュリオサが子供だったときは、イケイケの感じで、これから上目指していくぜ、天下とるぜえ~みたいなギラギラしてるやつだったのに、それが時間がたって、今じゃ天下なんかとれない。リーダーとしての資質がないから、民衆をうまく統治できない。
部下や仲間も適当にあつかうから人望もない。ただただ元気なだけののうきんおじさん。なんか復讐する敵としては物足りないレベルになってた。悪役が強くて魅力的でないと、復讐物語がしまらないっすよね。
そんでフュリオサはタイヤにぶつかって腕を怪我して、その怪我した腕にロープかけられてつりあげられてつかまってたんだけど、腕を自分でもいで逃走。砦にもどって機械の腕をつくってとりつけたり態勢を立て直して再びクリス・ヘムズワースとの戦いへ。
最終的な復讐の方法はおもしろかったです。北斗の拳の種もみじいさんを彷彿とさせる。クリス・ヘムズワースを大地にうめて、果実の種をうめて、クリス・ヘムズワースの体を養分に果実の木が育つという方法で復讐を完了させてました。
死体の上に適当に種まいても実るもんだなって。バットがそんな適当にまいてみのるわけねえだろって言って、ケンシロウがみのるさ、ここに爺さんが眠っているからとかなんとかいってたけど、実るもんだなって。
うーん、アクションはおもしろかったかな。お話はもうちょっとなんかうまく考えてほしかったような。今回の悪役であるクリス・ヘムズワースがすごみがなさすぎて、悪役としては雑魚すぎるのがよくなかった。
強力な悪役にしちゃったら、イモータンジョーの立場なくなるから仕方ないのかもしれないけどなあ。
部分部分、それぞれのアクションパートはスピード感があって楽しめるんだけど、それがなあ、大きなひとつのうねりとなって感動するという感じにはならなかった。
前作はすごくおもしろくて、おもしろいっていうか、気持ちがすごい熱い感じになって、見てよかったなあってエンディングで思った。そういう熱さが今作にあったかというとなかった。
やっぱり前日譚っておもしろくない。昔のこと言われてもなあってどっかで思っちゃうから。現在、今、なにが起きているのかっていうのが興味をひくわけで。昔話されてもなんかわくわくしないからなあ。
それに前日譚だと、前作の枠のなかで小さくまとまるしかなくて、話のダイナミズムが失われてしまうのがどうにも克服できない。
続編だと思わずこれ単体の作品として楽しめれば十分たのしい作品かも。