それでもちょっと見てみようかって思って見てたんだけど、10分ぐらいで見るのやめてまた再開してみたいな感じで何度も中断して見終わりました。そして、やっぱり見なくてよかったなって思った。
うわー、時間の無駄だった。次女が引っ越したとかで、新居に家族が集まって感謝祭の食事をする一夜の話です。おばあちゃんは認知症で車椅子。父親と母親もけっこうな歳ですね。次女はパートナーと一緒で、あとは長女。この6人。
アパートがさ、けっこうボロっちいです。そして不便そう。通路は狭くて車椅子を通すのもあっちに頭いれてこっちでおしりだしてとかやらないといけない。壁はなんかよくわからないふくらみやデコボコがあったり、シミがあったり。
突然、照明の電球が切れて真っ暗になったりする。上の階の住人の音なのかなんか音がするし、年季の入った古いアパートのようです。
家族が引っ越しの片付けや、感謝祭の準備をしながら会話するのを、そういうアパートのボロい部分のアップとかの映像をまじえながら描いていく。
別になにかあるわけじゃないです。なんもありません。
ホラーっぽかったり、宇宙人でも出てきそうなムードがあったり、実は全部誰かの頭の中で起きてる出来事だったみたいなサスペンスかなみたいな雰囲気がある映像作り。
でもとくになんもないです。
家族が集まって食事して、それぞれの抱える問題を話して解散するだけ。
みんなうまくいっていない。おばあちゃんは認知がすすんで介護が大変。父親は不倫がばれて学校を解雇された。母親は過食。長女は仕事を失って彼女も失って腸にポリープがあるとかで手術。
次女は現代音楽家なのかな、曲作りして助成金を申請してるけど通らないし、パートナーはちょっと前までうつ病だった。
全員がこの先、どうしようか、不安しかないわ~みたいな状況。全員がそんな感じなので、最初は当たり障りのない会話してるんだけど、だんだんイライラしてくるのか、食事するときになると、突然みんながいらいらを爆発させてくる。
不満をぶつけあう。お、なんかこれからおもしろくなるのかなって思ったら、すぐにおさまってまた、何気ない普通の当たり障りのない会話する家族にもどって解散です。
なんなんだこれは……。
ほんと見なくてもよかった。見た時間がもったいないって感じでした。
しつこくアパートの老朽化してる傷や汚れを映すのは、このアパートと家族の状態が似ていると言いたいのでしょうか?
家という形はたもっているけど、ところどころ壊れたり古くなったりしてて傷んでいるアパート。家族のほうも家族という形はたもっているけど、問題がいっぱいで今にも壊れそうになっている。
だからなんだよっていう感じですけども。
もともと舞台劇らしいです。確かにいかにも舞台劇っぽい。ひとつの場所に人が集まって家族のうまくいってない部分があらわになっていくドラマ。そういうの演劇でいかにもやりそうな話だね。
長女をエイミー・シューマー、次女をビーニー・フェルドスタインが演じてて、「アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング」の人だ、「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」の人だって思いながら、なんとか見たけど、ほんと見なくてよかった。
これ、見なくていいやつだっていう勘は意外とよく当たる。