主人公の分析官はちょっとクセのあるやつです。耳が異常にいいので、分析能力は高いのだが、人付き合いが苦手でめんどくさいやつだと思われています。細かいこと言うから上司と衝突して仕事からはずされる。
そんなときに飛行機の墜落事故の知らせがはいって、回収されたブラックボックスの解析が始まるのだが、主人公は蚊帳の外なので、恨めしそうに遠くから気にしていたら、上司が謎の失踪で連絡がつかなくなる。
発表がもうすぐなので、解析してくれと主人公にお鉢が回ってくる。よしきたと、分析を始める。コックピットの通信音声から、アラブ系過激派によるテロの可能性が示唆される結果がでるのだが、主人公は違和感を感じて調査を続ける……。
そんな感じのミステリー・サスペンス。
ブラックボックスってよくニュースで耳にするけど、実物は見たことない。あんな感じなんだあって、面白かった。分析していく描写がなんかリアルでよかったね。
あとは、主人公がどんどん真相に近づいていってるけど、もしかして主人公の暴走かも?って思わせつつも、やっぱり主人公は正しかったっていう展開もよかった。
主人公は昔、セスナ事故かなんかの分析で間違いをしてる。耳がいいから、いろいろ分析してるうちに、これはこうだ、あれはこれだってのめり込んでいって、結論を独断で出すから、今回もひょっとして思い込みか?ってなる。
嫁も信じなくて、夫のせいで職を失って迷惑だわってなるし。主人公は頭のおかしいやつということで処理されそうになるけども、動かぬ強固な証拠を見つけてやっぱり主人公は正しかったというところで、
事故原因を隠蔽したい悪が主人公を始末してしまう。しかし、証拠の動画はアップロード済み。妻が跡を引き継いで巨悪を暴いておしまいです。
最後の締めくくり方が正義は勝つみたいで、ちょっと陳腐だったかな。前半中盤の解析して謎に迫っていく感じはおもしろかったです。