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『私に近い6人の他人(原題:SIX DEGREES OF SEPARATION)』【映画のあらすじとネタバレ感想】


若いときのウィル・スミスが出てます。画商を営むお金持ち夫婦のドナルド・サザーランド、メアリー・ベス・ハートの高級マンションに、黒人の青年ウィル・スミスが助けをもとめてやってくる。暴漢に襲われてナイフで刺されたとかで。

ドナルド・サザーランドの子供とハーバード大学で知り合いだというウィル・スミスはドナルド・サザーランドの家のことに詳しく、人間関係も把握している。子供たちの友人ならと、家で傷の手当などしてあげることに。

ウィル・スミスが言うには、父親は俳優のシドニー・ポワチエだと。ポワチエにこんな息子がいたとは知らなかったと、彼の話に魅了されて、夫婦はすっかりウィル・スミスのことを気に入ってしまうのだが……。前半はサスペンス調かな。

謎の青年登場。正体がよくわからないのに、どんどん彼に魅了されていくお金持ち夫婦。ウィル・スミスがまた喋りがうまいんだ。

今、父のシドニー・ポワチエがキャッツの映画化に取り組んでて、あなたたちをエキストラで出演させますよとか、調子のいいことをペラペラと話す。

サリンジャーのライ麦畑でつかまえてを例にだしての文学論みたいなのをぶつ。それを聞いてるドナルド・サザーランドとメアリー・ベス・ハートは感動すらおぼえる。

家にはイアン・マッケランがいてイタリアンレストランで商談する予定だったのだが、ウィル・スミスが外食はやめて家で食べましょう。僕が作りますよって、台所のあまりものでパスタを器用に作る。

イアン・マッケランもごきげんで、商談はなんの問題もなく決まる。この商談が決まらなければドナルド・サザーランドはお金に困るところだったので、ウィル・スミスのおかげだと大喜び。

今日はうちに泊まっていきなさいよってことで、ウィル・スミスを泊める。朝、メアリー・ベス・ハートがウィル・スミスを起こしに部屋にいくと、男娼とくんずほぐれつしてるウィル・スミスが。何?どういうこと?って、追い出す。

そういえばウィル・スミスのことなんにも知らない。彼が言う話を全部鵜呑みにしていただけ。奇妙なことがあるんもんだと思ってると、知り合いの夫妻のところにも、同じような手口でウィル・スミスがあらわれて家にあがりこんでる事件がおきていた。

彼はいったい何者なのか。目的はなんなのか。ドナルド・サザーランドらが調べていくっていう感じです。前半はおもしろかったなあ。謎の人物が謎の目的でっていう謎の魅力があるから。

後半になってウィル・スミスの正体がわかってくるとあまりおもしろくなくなってきます。

前半の主役はウィル・スミス。後半の主役はメアリー・ベス・ハート。ウィル・スミスがいろんなとこで身分を偽って調子のいいこといって、人々の人生に介入していた。

貧しいアート系カップルのヘザー・グラハムの家に転がり込んでひっかきまわして、彼氏が影響うけちゃって二人の最後の貯金をウィル・スミスにやっちゃうし、ウィル・スミスに誘惑されて体の関係ももってしまう。

それでヘザー・グラハムとケンカになって、彼氏は飛び降り自殺。

ウィル・スミスはこの事件でただのお遊びではすまない状況に追い込まれて、メアリー・ベス・ハートに助けをもとめる。

シドニー・ポワチエが父親だと言ったり、ドナルド・サザーランドが父親だと言ったり、上流階級のお金持ちの生活にあこがれてみたり。話はうまいし、頭の回転もはやくてかしこいが、彼がのぞむような生活や人生は手に入らない。

ウィル・スミスに自首をすすめて、メアリー・ベス・ハートが一緒に行くからと待ち合わせするんだけど、警察のほうが先に彼を見つけて連れて行かれてしまう。

警察署に問い合わせても、そういう人はいません、よその部署かなって言われて行方がわからない。裁判所やなんかにも問い合わせて探してみたがウィル・スミスの行方はわからなくなる。本名さえ知らないので探しようがなく諦める。

新聞記事で囚人がシャツで首をくくったというのがあって、それがもしかしてウィル・スミスかと思ったけど、確かなことはなにもわからない。

事の顛末をお金持ちたちの食事会で披露していたドナルド・サザーランドとメアリー・ベス・ハートだが、メアリー・ベス・ハートは突然すべてが虚しく感じて席をたってしまう。

ウィル・スミスの存在が彼女に影響をあたえて、彼女はいまの暮らしになんの意味がないと絶望してしまったのだ。お金お金、お金がすべて、お金が中心の人生にいったいなんの意味がと。

ドナルド・サザーランドは絵が日本人に高値で売れるかどうか、お金が人生のすべて。子供たちからはろくな親じゃないと非難される。今までの自分の人生が無意味に感じて悲しくなったって感じっすかね。

まあ、後半の展開、終わり方はあまりよくわからない感じでした。

6人の他人っていうのは、間に6人の人をかいせば、どんな人間もつながるという理論でしたっけ。六次の隔たり理論ってやつ。知り合いの知り合いの知り合いをたどっていけば、地球の裏側のなんにも関係ない人にもつながるんでしたっけ。

なんか一時期、ケビン・ベーコンとつながれるかゲームみたいなのが流行ってませんでしたか。つながろうと思えばどんな人間ともつながれる。

だからどんな他人とつながって、どんな人生を歩むのか。誰とつながるのかが大切なんだ。ウィル・スミスのように嘘のつながりをもってもそれは幸福にはつながらないみたいな。



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